From:伴走(Together Run)金子誠志
部分最適と全体最適。
「どちらが望ましいですか?」
と問われれば、多くの人が
後者と答えるでしょう。
でも、周囲を見渡してみますと、
そうなっていないこともあります。
今日は、Aさんにご登場いただき
身近に起こった例を取り上げましょう。
産業医に宣告されたAさん
Aさんは20代後半の会社員。
ワールドワイドに展開する
商社へお勤めになっています。
年初に健康診断があったそうですが、
その結果、一部の数値が適正値を
大きく逸脱していたようでした。
間もなく産業医から呼び出され、
データなどに関する説明の後、
こういわれたとおっしゃっています。
紹介状を書きますから、
できるだけ早く専門医を
受診してください。
自覚症状の全くなかったAさんですが、
産業医にそういわれてしまったため、
病院に行かざるを得なくなります。
安心したのも束の間
Aさんが向かったのは、
お住まいの地域では
一番の規模の病院。
その病院にはまだ中学生だった頃に
一度受診したことがあったそうですが、
それから10年以上が経っています。
ですが、いざ実際に受診してみると
受付いわく「カルテが残っています」。
「さすが大病院!」と感心したAさん。
「ここなら大丈夫そうだな!」と
その時点では思ったようでした。
ところが、良かったのはそこまで。
以降、ことごとく期待を裏切られます。
Aさん、最終的には
検査入院されたそうですが、
その一部始終をご紹介しましょう。
◆最初に診察した医師は検査後、
いろいろ説明してくれたそうですが、
「原因がはっきりしません。
○○科を受診してください」
◆指定された科を受診すると、
専門用語を交え説明されたそうですが、
最後は再び別の科を紹介された
とおっしゃっています
◆その科に出向くと、
担当分野は説明してくれたそうですが、
その場では原因がはっきりせず、
「検査入信で調べましょう」
◆検査入院の詳細を聞こうとすると
「詳しくは後で看護師が説明します」
◆その説明をしてくれた看護師は
入院の詳細は話してくれたそうですが、
検査に関して聞こうとすると、
「それは先生に聞いてください」
◆検査翌日の退院段階では、
次回以降どうすべきか医師に聞くと、
「看護師に伝えておきます」
◆その旨、看護師に説明し尋ねると
「確認します」と2時間近く放置。
などなど。
個人は◎でも組織は×
Aさん、こんな風にも
おっしゃっていました。
皆さん、言葉遣いや対応は
とても丁寧だったんですよ。
でも、縦割り組織の弊害というか、
ほとんど連携がなかったですね。
さて、この大病院の対応、
あなたはどう思われます?
お一人お一人、ご自身の担当分野は
きちんと対応されたかもしれません。
ですが、いざ他者が絡むとなると、
途端に風通しが悪くなっています。
組織対応という点では、
課題満載だと思いませんか。
振り返って、
あなたの会社・お店は
いかがでしょう?
全体最適を追求できていますか?
部分最適になっている点は
ありませんか?
悩ましい課題かもしれませんが、
だからこそそこを磨き続ければ
他社との差別化に繋がります!
PS
組織が大きくなるほど、
横の情報共有の仕組み作りが
重要になりますね!