結果責任と行動責任、使い分けていますか

仕事をしていれば、必ず責任を伴います。
行動の責任とか、説明の責任とかですね。

中でも結果を求められる経営者が
積極果敢に使い分けたいもの、
それが結果責任と行動責任。

社長が使い分けたい2つの責任

結果責任とは、故意か過失かに関わらず、
行為から生じた結果に責任を持つこと。

一方の行動責任とは、その言葉の通り、
目的の実現などに向け、実践する責任。

この2つの責任、よく例に挙げられますのが
上司の結果責任、部下の行動責任でしょう。

上司は自分が率いるメンバーが残す
全結果に責任を負わねばなりません。

一方のメンバーは、目標実現に向け、
実践していく責任を負っています。

「そんなことは当たり前じゃないか」
とおっしゃるかもしれませんが、
ここでの一番のポイントは
その使い分けでしょう。

メンバーにストレスを抱えていませんか?

あなたの率いるメンバーが、
互いにストレスを抱えることなく
あなたの望む結果を出せているなら
それは最高のチームといえます。

他方、成果が出ていたとしても、
あなたと部下、双方が互いに
ストレスを溜めこんでいるとか。

まして結果も今一つということでしたら、
なんらかの見直しが必要ですよね?

前置きが長くなりましたが、
今日は結果責任と行動責任に付き、
私見を記させてくださいませ。

営業を例に説明させてもらいます。
営業の仕事は申し上げるまでもなく
商品・サービスの販売に貢献すること。

売上は営業活動の結果ですから、
営業要員は成果に一定の責任を持つ、
というのが一般的な組織でしょう。

でも、思うように結果を残せない、
というメンバーがいるかも
しれません。

指示待ち人間にしないために

ここで説明責任を果たしてくれる部下であれば
上司は状況を踏まえた指示が可能となります。

ですが、それができないメンバーの場合、
上司は部下に対し、結果責任を追及しがち。

これですと、上司も部下も
互いにストレスMAXでしょう。

では、この場合、
上司はどうすべきか。

部下の行動を逐一指示するなど
がんじがらめに縛ってしまいますと
部下は考える行為自体を放棄してしまい、
指示待ち人間になりかねません。

ですので、ある程度は部下に任せつつ、
上司であるあなたは、質問力を発揮
する、
そんな方法をおススメしたいです。

部下の行動に合点がいかなければ
その行動における目的を質問したり、
それがどういった役に立つか、
部下に聞いてみてください。

その上でアドバイスが必要と感じれば、
具体策などを伝えるようにします。

理由&背景説明+提案型

その際に留意すべきは、以下2点。

1)(方法だけでなく)理由・背景を伝える
2)(指示するのではなく)提案する

できる経営者がやってしまいがちなのが、
「こうしろ」と方法だけ指示してしまうこと。

これだと、なぜそれが効果を発揮するか、
部下が理解しきれていない可能性があります。
そうなると創意工夫を期待できません。

ですから、方法を伝える以上に
理由・背景説明が大切となります。

しかしながら、それ以上に大事なのが、
(部下への指示でなく)提案をすること。

 ○○という方法があるけど、
 これについては、どう思う?

そんな形で『提案』することが
その後の部下の実践(行動)に
大きく影響することになるから。

なぜなら、こういった形を取ることで
部下は「自分で決めた」と思えるから。

メンバーが自ら成長し始める!

最初は面倒に感じるかもしれませんが、
長い目で見れば、本人の考える力がアップ。

積極的な創意工夫など、
大きな成長を期待できます。

ということで、
結果を問われる営業であっても
結果責任に偏ることなく
行動責任を全うしてもらうことが
最終的には結果に繋がりやすいです。

まして営業以外のメンバーに対しては、
質問力を駆使し行動責任を負わせること。

その上で必要なら
報告タイミングを決めるなど
フォローしやすい形を作ること。

もしあなたがメンバーの残す結果に
満足していない、ということでしたら
上記、ご参考になさってください。

PS

「言うは易く行うは難し」ではないですが、
お伝えした内容、“できる社長”からしますと
めっちゃ面倒に感じるかもしれません。

正直申し上げまして、
効果が出るまで時間もかかります。

ただ、その後は一気に
成果が出始める可能性大。
急がば回れでしょうか・・・。

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