仕事などから生じるストレスを軽くする方法

From:伴走(Together Run)金子誠志

今日は“ストレス”を取り上げたく思います。
あなたも、仕事やプライベートなどさまざまな
場面でストレスを抱えることってありますよね?

ストレスは、それがほどよければ適度な
緊張をもたらし、活力の源となってくれるもの。
一方、過ぎれば身体をむしばむ元凶となります。

人が生きる限り、ストレスから
逃れることはできません
から、上手く
付き合っていくしかありません。

ということで、以下、まずはストレスの原因を
確認し、次いでどう抑えるか、その方法論を
お伝えしたく思います。

ご参考にしていただける部分が
ありましたら、なによりです。

肉体的ストレスvs.精神的ストレス

さて、最初にストレスにどのようなものが
あるか、その中身をチェックしておきましょう。
大きく2つに分かれます。

ご存知と思いますが、1つが肉体的ストレス、
そしてもう1つが、精神的ストレスです。

前者は、暑さ寒さや花粉・アレルギー、さらには
運動を通じ人体を動かした際に起こる疲れなど、
全身が物理的に受けるストレスのこと。

これは原因さえつかめれば、比較的対策を
立てやすく、快方に向かいやすい
性格のものといえます。

筋肉疲労であれば、休養を取ることで、
着実に回復に向かっていきますよね?

奥深い構造を持つ精神的ストレス

一方の精神的ストレス。
これは申し上げるまでもなく、
感情に起因するものです。

将来に対する漠然とした不安や人間関係などが
原因となり、心に負荷をかけることで生じます。

将来や他人といった直接コントロールできない
ものが相手
だけに、簡単には解決しません。
奥深い構造のストレスといえましょう。

一般にストレスといえば後者、
すなわち精神的ストレスを指しますよね?

そこで以下、精神的ストレス(単に“ストレス”
と記載)に絞り、その抑え方を綴ります。

全てのストレスの原因は共通する?

具体策に入る前に、そもそも
なぜストレスが生ずるか、もう一歩
踏み込んで確認しておきませんか?

さまざまあるストレスも、その根本原因を
探ると、実は一つの共通項に
行き着きます。
それが(将来の)“不確実性”

人は基本的に安定を好む生き物、
ということはご存知でしょう。

ですから、見通しが立ちにくい状況に陥ると、
不安を覚え、ストレスという形で「これは
まずい状況だ」と危険信号を発するわけです。

人間関係におけるストレスも、
その構造は基本的に変わりません。

相手と安定的に良い関係を築く方法を
見通せないこと、つまり将来の関係が
不確実なことが、ストレスを招きます。

過去を少しだけ振り返っていただけますか?
当時のストレスの根本原因って、やっぱり
不確実性だったのではありませんか?

自己対話戦術でストレスを減らせ!

では、どうすればストレスを抑えられるか?
その方法論に入っていきましょう。

どのようなストレスであっても、それを
抑える手段は、基本的には共通しています。

私はこれを『自己対話戦術』と呼んでいますが、
それは2ステップで構成されるもの。

<ステップ1>アウトプット
<ステップ2>インプット

それぞれ説明しましょう。

<ステップ1>アウトプット

これは、ストレスの原因をアウトプット
することで、自らその中身を客観的に把握し、
対策を立て、安心を導くという方法。

実際に取り組んでいただくと
分かりますが、その効果絶大です。

もしかしたら「本当?」と疑問に思われる
かもしれませんが、ストレスが生じた際、
ぜひチャレンジしていただけませんか?

ストレスがみるみる減っていくはずですから。

具体的には、以下の通り進めていきます。

1)ストレスの原因を全て書き出す

将来に不安を感じるなら、具体的になにを
心配しているか、どんな悲劇が考えられるか

思いつくもの全てを書き出します。

ポイントは、紙に手書きすること、
そして、ことの大小にかかわらず
全てを文字にすることの2点。

頭の中だけで考えようとすると、かえって不安が
増幅しますから、必ず紙に書き出してください。

その際、五感をフル活用する意味で、
(パソコン等の電子ツールではなく)手書き
されることを強くおススメいたします。

また、「これは書き出すほどのことではないか」
と思うことであっても、とにかく全てを
書き出す
ようにしてください。

『自己対話戦術』という名の通り、
自分の心を、文字を通じ見える化し
対話することに意味があるからです。

2)一つずつ対処法を考える

書き出した事柄のほとんどは、
実際には起こらないでしょう。

しかしながら、そう思えないからこそ、
ストレスとなってしまうわけですよね?

そこで列記した一つひとつの事柄に対し、実際
にそれが起こったらどうするか、自分なりに
考え、その答えを再び文字に
していきます。

きっちりした対応策(答え)が
見つからないものもあるかもしれません。

それでも「自分なりに答えを出す」という行為に
意味がありますから、時間がかかったとしても
着実に進めていただきたいです。

どうしても答えが出ない場合、
「なるようになる」と開き直るのも手。
それも一つの答えですから。

この方法は上述の通り、将来に対する不安
であろうと、人間関係であろうと、全ての
ストレスを抑える効果があります。

人間関係であったとしても、こうしてストレスの
中身をひも解いていくと、思っているほど大きな
問題ではないことに気づくことが多々あるもの。

そうなれば正にストレス軽減ではありませんか?

ですから、ストレスを強く感じた際は、まずは、
<ステップ1>アウトプットをお試しください。

続いて、もう一方の
<ステップ2>インプットに移りましょう。

<ステップ2>インプット

インプットというのは、なんらかの情報を
インプットするのではなく、ストレスの元と
なる「インプットを減らす方法」
のこと。

ストレスの根本原因は不確実性にある、と
お伝えしましたが、さらに深く見ていくと、
そこに必ずなんらかの期待が存在します。

一方、それが思うように満たされないからこそ
ストレスになってしまう、というしだい。

つまり、期待と現実のギャップが、
その背景になっている
、ということです。

そう考えると、はなから期待しなければ
ギャップが生じることもなく、ストレス
も生まれませんよね?

人間関係を例にすると分かりやすいので
下記に2つ挙げましょう。

あいさつしたのに無視され、ストレスを感じた。
→相手もあいさつしてくれるだろうと
 (無意識の内に)相手に期待している。

部下に指示してあるにもかかわらず、
すぐに行動せず、ストレスを感じた。
→上司指示だからすぐに実行するはずだと
 (無意識の内に)部下に期待している。

相手に対し、最初からなにも期待しなければ、
相手がどのような反応を示そうと、心を
揺さぶられることはありません。

ストレスを感じた自分に3つの問いかけ

ですから、ストレスを感じた時は、次の
ように自分に問いかけていただけますか?

「私は相手になにを期待していたんだろう?」
「その期待は、私の一方的思い込みから
 生じていないだろうか?」
「相手の言動の意味することはなんだろう?」

あいさつの返事がなかったとしても、
それはその人が、相手に関係なくあいさつ
しない人なのかもしれません。

部下がすぐに行動しなかったとしても、部下が
他にたくさんの仕事を抱えていて、身動きが取れ
なかっただけかもしれないではありませんか?

「考えてみれば、別に気にするほどではない
かも!」と思えるようになれば、ストレスを
抑えられた証、気が楽になりませんか?

もちろん、全く相手に期待せず生きる、という
のは難しいでしょうから、強くストレスを感じた
時のみ自問していただければよろしいかと。

ということでストレスが溜まった際は
『自己対話戦術』をぜひお試しください。

あなたのストレスが減り、毎日が
一層充実することを心より祈っています。

PS

<ステップ1>アウトプットの中で手書きする
ことを推奨していますが、ノート類にではなく、
ホワイトボードを使うという方法もあります。

ホワイトボードの場合、一般に立って使うことに
なりますから、普段と違った発想がでてくる
ことも少なくありません。

特に対処法を考える際、新たな視点が解決の
ヒントを提供してくれる可能性がありますから、
こちらも併せ、お試しいただければ幸いです。

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