From:伴走(Together Run)金子誠志
ビジネスの方向性を考える上で
欠かせないものの一つに
お客様の声があります。
商品・サービス購入前は、
どういった悩みを抱えていたか。
購入後、その問題は解決したか。
十分に解決していないとすれば
どういった理由からか。
当初の問題をクリアした結果、
新たな悩みは生じていないか。
それら情報を得られる唯一の手段、
それがお客さんに聞いてみること。
ではどういった聞き方をすれば
それら情報を得られるか?
今日はよくある間違いに絡めつつ
そんな点をお伝えしたく思います。
途方に暮れたUさん
まずは、先日お話を伺った
Uさんに登場いただきましょう。
Uさんは2代目経営者。
社長職を引き継がれてから、
既に10年以上が経つそうです。
一方、Uさんのビジネス自体は
この先の成長を見込みにくい分野。
そんなUさんがここ暫く、
特に力を入れているのが
ユーザーアンケートだと
おっしゃっていました。
現状の資産を活かしつつ、
踏み出せる分野がないか
模索されてきたようです。
ところが、ヒントを得られず、
ご相談にみえた、というしだい。
直近購入者全員アンケート
実際にどういった形で
アンケートを取ったか。
アンケートは郵送。
直近1年に取引のあったお客さん
全員に送ったようです。
内容をA4用紙5枚にまとめた
とおっしゃっていました。
回答してくれた方に
プレゼントを差し上げ、
回収アップを目指した、
とも話されていました。
回収率を伺うと、
2割強とのこと。
悪くない数字です。
ところが、自由記入欄には
あまりコメントがなかった様子。
それでこの先どうすればいいか
わからなくなってしまったようでした。
アンケートが活きるケース
さて、今回のUさんの取り組み、
どこに課題があったのでしょう?
お客さんの声を拾おうとする
取り組み自体は素晴らしいです。
課題を挙げるとすれば、
一番大きかったのが、
郵送にしたことでしょう。
例えば、満足度を集計すべく、
たくさんの声を集めたい、
ということでしたら郵送も
有効な手段になりえます。
ですが、今回のUさんの目的は、
今後のビジネスのヒントを得ること。
お客さんの本音に
迫っていく必要があります。
本音に迫る対面ヒアリング
そうだとすれば、郵送ではなく、
対面で聞くしかありません。
それも5~10分といった短時間ではなく、
できれば1~2時間の枠を頂戴し、
じっくり聞くしかないでしょう。
そこまでしてようやく、
お客さんの本音に
迫れますから。
◆購入前はどんなことに悩んでいたか
◆購入したことでそれは解決したか
◆今はどんな悩みを抱えているか
時間をかけじっくり聞くことで
上辺の悩みではなく、本質に
迫っていけるわけです。
量ではなく質を追う!
となれば、
数を追うのは
難しくなるでしょう。
それだけの時間を取ってくれるお客さんって、
あなたの会社のファンみたいな人だけですので。
そういったコアな人に聞いてこそ、
お客さんがなにに悩んでいるかだけでなく、
次のビジネスに繋がるようなヒントとか
あなたの強み弱みも見えるようになります。
時間はかかりますが、
価値ある声を聞けること、
間違いなしですよ。
ということで
お客さんの本音に迫るなら、
そういった声を聞くことで
次のビジネスのヒントを得たいなら、
対面の場で直接聞いてみてください。
お客さんの本心が
聞けるはずです!
PS
こういった話をしますと、
時にこう反論されます。
お客さん、そんなに長時間、
付き合ってくれますかね?
あなたをひいきにする人なら
喜んで応じてくれるでしょう。
そんなお客さんは
あなたの力になりたい、
そんな風に思っていますから。