客層に応じた商品構成を意識していますか?

From:伴走(Together Run)金子誠志

申し上げるまでもなく、
提供する商品・サービスと
客層は密接に関係します。

客層に応じた構成は
不可欠といえるでしょう。

小料理屋を始めたZさん

さて、今日は
Zさんにご登場いただき、
客層に応じた商品構成、
というテーマの下、
記したく思います。

Zさんは、
コロナが広まる直前、
2019年末に起業
されました。

長く飲食関係に携わっており、
かつお客さんとの会話を楽しみたい、
そんな想いから、小料理屋を始めたそう。

といっても、
Zさん、こんな風に
おっしゃっていました。

“お値打ち感”前面に!

 最初は右も左もわかりません。
 料理も一から修業したわけではありません。

 ですから、ある程度のボリュームを前面に
 見た目で勝負していこうと考えました。

 お酒類もできるだけ原価を抑え、
 お得感を感じてもらえる価格にし、
 お店をスタートさせたんです。

ご本人いわく、
出だしは好調だったそう。

ところがコロナ禍となり、
苦戦を強いられるように

それでもランチに力を入れるなど、
なんとかやりくりしてきたそうです。

しかしながら、
コロナが長引き、
さすがに資金面が
厳しくなってきたとのこと。

「そうだ、客単価アップだ」

そこで、客単価を上げるべく、
まずはアルコール類に手を付けたい

ということでご相談に見えました。

どういった見せ方をすれば、
お客さんに単価アップを
受け入れてもらえるか、
というのがご相談の主旨。

そんなZさんに
最初にお伝えしたのが、
客層とメニューの関係について。

Zさんのお店のメニューは、
一般的な小料理屋さんに比べ、
全体的にリーズナブル。

料理の量も、
他の同業に比べ、
ボリューミーのようです。

当然ですが、
集まってくるのは、
リーズナブルな価格で
満足感を求める人達。

価格に魅力を感じている人が
メインとなっていますから、
その変化には敏感なはず。

Zさんが描いた構想

Zさんは、主力飲料に手を付けず、
回転の悪いアルコール類を減らし、
その分、高単価品を増やそう

考えていたようです。

もちろん、
ある程度までは
見せ方の工夫が可能。

ですが
今回の場合、
大きな効果は
期待薄でしょう。

価格に魅力を感じている
お客さんが多いですから。

Zさんの店の一番の強み

加えてZさんのお店、
リピーターが9割とのこと。
(『すごい』の一言)

そういったお客さんですから、
Zさんが新メニューを勧めれば、
最初はお付き合いから
注文するでしょう。

でも、そもそもが
価格を重視するお客さん。

その効果は最初だけ、
となりかねません。

更なる検討をご提案しましたが、
既に仕入れなどの準備が進んでいる、
ということで「まずはやってみます」と。

もちろん、いくつか
テクニック的な方法は
お伝えしました。

それらが少しでも多く
実りに繋がることを
祈るばかりです。

期待レベルをつかもう!

さて、本日のテーマは、
客層に応じた商品構成。

お客さんはそれぞれに
期待する商品レベルとか
サービスレベルの基準を
お持ちです。

それに見合っていると
納得できる金額を
消費している。

ですから
見直される際は、
お客さんの期待把握が
重要
となります。

それを読み違えますと、
客離れに繋がりかねません。

ということでZさんの話、
参考になれば幸いです。

PS

Zさんに耳を傾ける中、
ビックリしたのが
向上心の強さでした。

時間があれば
他店を視察したり、
ネットとにらめっこ
したりしていると。

その熱意が
リピーター9割に
繋がっているのだろうな、
そんな風に感じたしだいです。

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