能動か受動か、それが問題だ

From:伴走(Together Run)金子誠志

社長であるあなたはきっと、
多忙な毎日をお過ごしでしょう。

お客さん対応、取引先対応はもちろん、
社内のメンバーとのコミュニケーション、
家族とのさまざまな関りもあるかと。

それら中には、あなたが
能動的な取り組みもあれば
受動的なこともあるでしょう。

10年がんばり続けたK社長が吐露

実は先日、とある社長の相談に乗りました。
その方、仮にKさんといたしますが、
10年ほど前に創業されたそう。

Kさん、今は15人ほどの社員を抱え、
日々忙しく過ごされているとのこと。

Kさん、こんな風に話してくれました。

 10年間、馬車馬のように働いてきました。
 その甲斐あってか、収入は少しは楽に。

 でも、ほとんど休みがないんです。
 一年間、仕事をしない日はありません。

 もちろん、この間に
 仕事の中身は変わりました。

 でも、自由な時間がほぼない、
 という点は変わりません。

 私は今年55歳を迎えます。
 今の仕事自体は好きなんですが、
 この状態が続くと思うとしんどくて

 金子さん、現状打破に向け
 ヒントをもらえませんか。

365日14時間働くK社長

そこでKさんの一日を聞くことに。
ざっくりまとめるとこんな感じです。

 始業1時間前の8:00には出社し、
 まずはメールチェックからスタート。

 返信が必要なものに回答したり、
 部下に転送(指示)したり、
 あるいは自らメールを送ったり。

 その内に社員が出社し始め、
 9:00から10分ほどの朝礼の後は
 部下の相談に乗ったり、
 指示した仕事をチェックしたり。

 あるいは来客や電話などで
 あっという間に午前が終了。

 午後は、既存客フォローや
 新規客獲得のための営業活動、
 加えて取引先との打ち合わせ。

 夕方に会社に戻り、
 書類をチェックしたり
 事務的作業をこなしたり。

 会社を出るのは22:00頃。

 家に帰って遅い夕食を済ませ、
 風呂に入って寝る毎日とのこと。

 土日に一人会社に
 出ることも多いそう。

考える(能動)vs.反応(受動)

確かにこういった生活が365日だと、
疲れ切るでしょうし、先が不安、
という気持ちも、十分うなずけます。

そこでKさんにお伝えしたのが、
考える系の仕事を増やすこと。

仕事は大きく2つに分かれます。
反応系の(受動的)仕事と
考える系の(能動的)仕事。

反応系の仕事とは・・・。

◆メールへの返信
◆かかってきた電話の対応
◆お客さんからの問い合わせ対応
◆取引先からの依頼への対応
◆部下の相談に乗ること

なぜそれが反応系(受動的)か。
その発端が全て相手だからです。

もちろん、それらが全て悪い、
といっているわけではありません。

ただ、それをこなすだけでは、
忙しさから脱するのは不可能。

自ら考え抜くことで答えに帰着

そこで必要になるのが考える系。

◆忙しさを脱するための仕組み作り
◆お客さん対応を効率化する仕組み作り
◆メールや電話を減らすための仕組み作り
◆利益をさらに増やすための仕組み作り
◆社長がいなくても会社が回る仕組み作り

要は、社長自ら問題を提起し、それを深掘りし、
策を練り、具体化していく取り組みのこと。

そういった仕事の時間を増やすほどに
社長自身の仕事時間が減っていきます。

もちろん最初は、足元の作業をこなしつつ
考える系の仕事を行う必要がありますから
今以上にきつい状況になるかもしれません。

考える系こそ会社力アップに

ですが、例えば部下に任せたり、
取引先との役割分担を変えたり、
客先への納品方法を見直したり
といった考える系の実践を通じ、
業績を維持向上させつつ、
社長の仕事時間を削減するという
成果は着実に表れるようなる。

Kさんにはそういった点をお伝えし、
その後2人で作戦会議を行いました。

さて、今のあなたは一日のどれくらい、
考える系の(能動的)仕事時間を
取っていらっしゃいますか。

もし反応系の(受動的)仕事が中心、
かつとにかく毎日が多忙でしたら
考える系にシフトしませんか。

PS

考える系はどこでも作業が可能。
食後の休憩中とか、入浴中も可。

その際、アイデアを忘れないよう
すぐにメモれる環境は必須ですね。

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