新規客とリピーターの望ましい割合

From:伴走(Together Run)金子誠志

お客さんは大きく2つに分かれます。
初めてのお客さんと2回目以降のお客さん、
いわゆる新規とリピーターです。

では、その割合は
どの程度が望ましいか?
今日はそんな話をしたく思います。

本題に入る前に、
とある老舗企業の
話を聞いてください。

ちなみに、
東京商工リサーチでは
創業から30年以上の会社を
老舗と呼んでいるそうです。

で、その会社は
創業35年。

10年持たない企業が大部分
という事実を踏まえれば
長寿といえましょう。

老舗企業の悲喜劇

さてその会社は、宿泊や飲食、
関連する物販をメインに
ビジネスされています。

ロケーションや
拘りの店作りなどが奏功し、
創業後、比較的堅調に
ビジネスを伸ばされた
そう。

食事内容やサービスにも
力を入れていたため
徐々にリピーターが増加。

ビジネスは安定し、
店舗を拡大するなど、
売上が右肩上がりだったとか。

リピートされなくなった理由

ところが、四半世紀もすると
状況が変わり始めます。

リピーターが
減り始めたのです。
なぜだと思います?

◆競合が増えたからではありません
◆サービスの質が落ちたからでもありません
◆経営に手を抜くようになったわけでもない

答えは『高齢化』

売上の安定に貢献していた客層が
高齢化し、リピートが減ったのです。

例えば四半期に一度来ていたお客さんが
半年に一度、年に一度と数が減り
最後は来なくなってしまう。

歳を取れば誰だって
動き回れなくなりますから。

売上下降後も5年ほどは、
経費削減などでやりくりしつつ
なんとか凌いでいたそう。

さらなる試練が・・・

ですが、そこに
新たな問題が。

それが
『老朽化』

この会社の売りであった
拘りの店作り。

ですが、さすがに
落成から30年を超え、
古さが目立ってきた。

一方、その頃には既に
新たな設備投資の余力なし。

結果、創業35年の今、
ほそぼそと経営されています。

リピートが多かったゆえ、
新規客獲得が後回しに
なってしまったのでしょう。

新規vs.リピーター

さて、今日のテーマは
新規客とリピーターの
望ましい割合でした。

あなたはどれくらいが
理想だと思われます?

リピーターが多い方が
利益を出しやすく、
ビジネスが安定します。

一方、どんなに
ファン化したお客さんも
いつかは去っていく。

高齢化ということもあるでしょう。
あなたの商品・サービスを
必要としなくなるかもしれません。

あるいは、引っ越しなど、
物理的に利用が難しくなることも。

ですから、
新規客獲得活動は
行い続ける必要があります

あなたの会社はどうですか?

では、新規とリピート、
望ましい売上比率はどの程度か。

業種・業態、地域性など
さまざまな要因が絡み合いますが、
目安を挙げることはできます。

  新規 :リピート
 20~30%:70~80%

これだけのリピートがあれば
あなたのビジネスが信頼されている証。

一方、常に20~30%の新規があるなら
一定の集客に成功しているといえます。
(その一部がリピーター化しますから)

さて、あなたのビジネスは
その割合、どの程度ですか?

PS

現実的なことをお伝えすれば、
そもそも新規とリピートの構成を
把握していない経営者が
少なくありません。

その場合、感覚ではなく、
リアルな数字を確認されるのが
その第一歩となりましょう!

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