商品価格の差が会社におよぼす影響

From:伴走(Together Run)金子誠志

ビジネスを展開する上で
悩ましいものの一つに
価格設定があります。

特に、新商品・新サービスなど、
新しいジャンルに踏み出すとなると、
さらに悩みが深まりがち。

◆競合の価格はどうなっているか
◆お客さんにとっての値ごろ感はどうか
◆コストを加味した場合、いくらが適当か

そんなさまざまなことを
考えてしまうでしょう。

悩みに悩み、価格を決めたとしても、
こんな疑問が頭をよぎるかもしれません。

◇ちょっと高すぎたかも・・・
◇この価格だと利益が厳しいかな・・・
◇最初はもう少し安めがいいか・・・

価格というメジャーの存在

お客さんからすると、
価格というのは、
他社と簡単に比較できる
使い勝手の良いメジャー。

だからこそ、売り手は
大いに悩むことになります。

基本はそうなのですが、
こんな視点も持ってください、
今日はそんな話をしたく思います。

中身に行く前に
あなたに質問。

お客さんとしてなにかを入手する際、
あなたはどの程度、価格を重視しますか?

あなたならどっちを選ぶ?

例えば、スマホケースを
購入することにしたとしましょう。

ショップに出向くと、
「これはいいかも」と
思えるものが2つ見つかりました。

一つは3,000円、
もう一つは3,600円。

3,600円のものの方が、
色合いが好みだったとしましょう。

さてこの時、あなたは
どうされます?

たぶん、3,600円の方を
購入されるでしょう。

ケースという機能だけに絞れば、
3,000円のものでも十分なはず。

ですが、きっと
価格“だけ”では
決めません
よね?

たかが600円の差ですから。

売価差以上に利益に影響

実はそれこそがポイント。

考えてみてください。
3,000円と3,600円って
その価格差20%。

でも、人はそれを欲しいと思えば、
20%の価格差なんて気にしません。

ということは、価格以外のメリット
(この場合、色合い)が伝わるなら
価格に神経質になる必要はない
ということ。

一方、利益という側面から
この例を考えてみましょう。

3,000円と3,600円のケースの
原価って、それほど変わらないはず。

仮に原価が両方とも、
1,500円だったとします。

その差1.4倍

すると利益は1,500円と2,100円。
1.4倍、40%の差となります。

日頃のビジネスにおいて、
3%とか5%の利益改善に
苦労されていませんか?

ところが、この例では、
なんと40%もの収益差。

なにをお伝えしたいか。

売り手になると、
「安くしないと売れないかも」
などと考えがち。

一方、買い手になると、
細かい価格差なんて
気にしません。

それより商品・サービスが
もたらすメリットがどれほどか、
というのが一番の気がかり材料。

ですから、価格で悩むのと同じくらい、
いえそれ以上に見せ方を悩みたいですね。

それが収益向上に
直結していきますから。

PS

スマホケースを例に挙げましたが、
これ、高額品でも同じです。

例えば“家”。

あなた含め
価格だけで選ぶ人なんて
いないですよね?

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