From:伴走(Together Run)金子誠志
過去、『人は見た目が9割』という本が
ミリオンセラーになりましたが、今日は
その関連の話をさせてください。
はまってしまった話を白状します!
その前に、まんまとはまってしまった(笑)
私の体験談を聞いていただけますか?
その日、出がけに家族からこういわれました。
「帰りに整腸剤を買ってきてもらえる?」
子供が体調を崩していたのですが、
薬が底をつきそうだったため、私に
調達命令がくだったというしだい。
ところが、その日は打ち合わせが延びに延び、
よく寄る近所のドラッグストアの閉店時間に
間に合いそうもありませんでした。
そこで、打ち合わせ場所からほど近い、
とあるドラッグストアに入ることにしたんです。
しかしながらそこは初めて入るお店、整腸剤が
どこに置かれているか、よくわかりません。
閉店準備中に見えたため、急いだ方がいいだろう
と、近くの店員さんに声をかけました。
「あの~、整腸剤はどこですかね?」
すっと現れた白衣の店員
すると20代前半とみられる男性店員さんは、
「ご案内します。どうぞ」といって、
笑顔で私を導いてくれたんです。
案内された私は、我が家がいつも
購入している整腸剤を探しました。
するとそこに、白衣を着た別の店員さんが
現れ、「なにをお探しですか?」と一言。
先ほど、私を売り場に案内してくれた店員さんが
その白衣の人に声をかけてくれたようでした。
私:○○という整腸剤を探しているんですが。
店:それならこちらになります。
私:ありがとうございます。
店:お腹の調子が良くないんですか?
私:実は・・・。(状況を説明)
店:それならこちらの方がいいかもしれません。
(その理由などを解説)
私:じゃ、それをもらおうかな。
店:はい、ありがとうございます。
促されるまま購入した薬の値段は・・・
会計でびっくりしたんですが、
その薬は、私が探していたものに比べ
なんと倍近い値段だったんです。
さて、今日のテーマは「その服装・見た目は
あなたの仕事に適していますか?」。
実はこの白衣の店員さんこそ、好例。
どういうことか?
例えば、高級レストランで人一倍長い帽子を
被っているコックさんを見たら、料理長かも、
と勝手に相手の地位を想像しませんか?
制服姿の警察官が近づいてきたら、
別に悪いことをしていなくても、
なんとなく緊張しませんか?
固定観念の塊、それが人
人はたくさんの固定観念を持っています。
意識していないものも多いですが、でも、
それが私達の言動に影響しているのは事実。
制服はそういった固定観念を持つ一つなんです。
白衣を着ていれば、私達は相手がその分野に
精通している人だと勝手に思いこみます。
実際は、ただのアルバイトという可能性
だって否定しきれないじゃないですか?
でも、私がそうであったように、
勝手に相手を専門家だと捉えてしまうんです。
そういった相手が意見すれば、
専門家の声だと信じ、疑うことなく
受け入れてしまう傾向が、人にはあります。
権威に弱い、それも人
それは“権威性”と呼ばれるもの。
制服そのものに権威を感じてしまうんですね。
そして悲しいかな、人は権威に弱い!
ちなみに、ここでいう制服とは、
警察官の格好や白衣だけではありません。
あらゆる制服がイメージを持ち合わせます。
例えばサービス業の制服は、その分野における
プロのイメージを醸し出していますよね?
もしかしたら「うちの仕事は制服とは
関係ないから」と思われたかもしれません。
が、結論を急がず、もう少しだけ
お付き合いいただけませんか?
なぜなら、制服があなたの売上を
アップする可能性を秘めているから。
見た目を変えただけで売上アップに
ここで、とあるエステサロンを
紹介させてください。
そのサロンは単価アップ目指し、
施術後のお客さんにスキンケア用品などを
おススメしていました。
ところが、うまく売上に
結びついていなかったんです。
そんな中、私が注目したのが、仕事着。
個人で営んでいるサロンだったため、その方は
私服のような格好で施術に臨んでいました。
そこで少し高級感のある制服の採用をご提案し、
早速実践していただけることになったんです。
すると間もなく、売上増という形で
その効果が、現れ始めました。
制服の持つ権威性を利用する
人は制服姿に接すると、その道のプロと捉え、
その意見をプロのアドバイスと考えます。
例えば、医療に関する情報を
友達から聞かされる場合と、白衣の
先生から聞かされる場合、どうですか?
全く同じ情報であったとしても、
友達情報は半信半疑に感じるかもしれません。
でも、白衣の先生がいったことは信じますよね?
このように制服には、
権威性が備わっているんです。
そしてこのサロンの場合も、権威性を感じた
お客さんがおススメの商品等を購入するように
なった、ということでしょう。
さて、あなたの服装・見た目はいかがですか?
あなたの権威性を高めていますか?
仕事がしやすいかどうかはもちろん大切です。
一方、売上という側面から見れば、
権威性を使わない手はありません。
あなたの格好が権威を醸し出しているか、
一度セルフチェックしてみるのも
いいかもしれません。
PS
制服を例に挙げましたが、それは地位を象徴
する見た目にしましょう、ということ。
例えば、初対面の弁護士がTシャツにGパン
だったら、どう思われます?
「この人、大丈夫かな?」って
心配する人だって出てくると思いませんか?
相手が抱くイメージ(固定観念)から
ぶれない、というのがその基本。
クールビズ、ウォームビズなど、
過ごしやすい服装が主流になってきましたが、
お客さん目線は忘れずにいたいですね。
PS2
誤解があるといけないので、念のため記します。
権威性は見た目だけで十分です。
間違って言葉まで偉そうにしてしまうと、
かえってお客さんが離れていきますので、
ご留意ください。