見せ方・伝え方の工夫、その方法

From:伴走(Together Run)金子誠志

同じ商品・サービスでも見せ方・伝え方を
少し工夫するだけで、売上が大きく変化します。
ですから、どう見せるかはとても大切。

今日は、その方法論を一つ
お伝えしたく思います。

『ジャムの法則』ってなんだ?

ところであなたは、コロンビア大学に籍を置く
シーナ・アイエンガー教授をご存知ですか?

NHKなどで取り上げられていますし、
もしかしたら「選択の科学」という著書を
目にされているかもしれません。

彼女が実験結果から導き出したものの一つに
『ジャムの法則』というのがあります。

ここでいうジャムとは、パンなどに
ぬって食べる、あのジャムのこと。

さて、では彼女はどんな実験をしたか?
スーパーマーケットでこんなことをしました。

ジャムの試食ブースを設け、そこに
2種類の方法でジャムを並べた
のです。

そして数時間ごとにそれを入れ替え、
反応に変化があるか、調べました。
反応というのはジャムの売上のこと。

果たして実験結果は?

具体的には、ある時間は
6種類のジャムを並べました。

違う時間帯には24種類の
ジャムを並べています。

これを交互に繰り返した、ということ。
さて、結果に差は出たのでしょうか?

売上に、差は出ました。
それはどの程度だと思われます?
ちょっと想像してみてください。

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  ↓
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  ↓
  ↓
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はい、では答えにいきましょう。

24種類並べた場合の購入者の割合は3%でした。
一方、わずか6種類しか並べなかった場合、
購入者の割合は30%近くに達したのです。

その差、実に10倍

そこから彼女は、次のような結論を
導き出しました(それが『ジャムの法則』)。

「選択肢が多いほど、購買意欲は低下する」

迷わせてしまえば購入しない

人は、得をしたいと考える以上に
損したくないと考える傾向があります。

選択肢が多すぎると、「もしかしたら
他のものの方がいいかもしれない」という
迷いが生じ、結果、結論を先延ばしにしがち。

つまり、その場では「買わない」
という選択をしてしまうのです。

では、極端な話、選択肢はない方がいいか?
それも正しくありません。

選択肢がない場合、つまり買うか買わないか、
という2択になると、失敗したくないという
気持ちが再び高まり、購入をためらいます。

ですから、迷っても判断できる程度の選択肢
提示する見せ方が、ベストといえましょう。

最良の選択肢の数はいくつか?

では、その数はいくつか?
これは一概にいえません。

価格帯、あるいは競合の動向など
複数の要素で決まるものだから。

ただ、ジャムの法則に見られるように
選択肢が多すぎれば、お客さんは
購買を決断してくれません。

自社・自店の場合、どれくらいがベストか。
これはぜひ実験を重ねていただきたいです。

そこで導かれる答えこそ、
あなた(の会社・お店)にとって、
最良の答えといえるわけですから。

PS

品揃えの豊富さ、あるいは
サービスの多さを売りにしている場合、
どうすればいいのでしょう?

そういった際は、見せ方を一工夫します。
例えば、「当店一番人気」とか「今日の一押し」
などのようにお客さんを誘導してください。

こうするだけで迷っているお客さんに
決断を促すことができてしまいます!

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