仕事で片づけが苦手・できない人の3秒片づけ術

From:伴走(Together Run)金子誠志

仕事をしていると、さまざまな道具、ツール、
あるいは書類・資料などを使うと思います。

使いやすい状態に保つには、整理整頓が不可欠。
ところであなたは片づけってお得意ですか?

例えば、机(机上/引き出し内)、
机の周り、さらには足元やその周囲。
ロッカーをお使いなら、そこも入るでしょう。

第三者には直接見えませんが、パソコンに
保存された各種データだって同様です。

片づけが必要なのはご自宅も一緒ですよね?
書斎やあなた自身の部屋だけでなく、居間など、
皆さんが使う場所だって片づけが必要でしょう。

全て完璧という人は多くないと思いますが、
物があふれかえって探し物に苦労しているとか、
収納場所に困っている状態なら早期改善が必須。

ということで今回は、誰がやっても着実に
効果の上がる片づけ術をご紹介しましょう。
名付けて“誰でもできる3秒片づけ術”。

もし、あなたが「どちらかといえば、片づけは
苦手な方かも!」ということなら、参考に
していただけるのではないかと思います。

片づけが苦手な人の陥る負のスパイラル

ところで、「片づけが苦手」という人の多くに
共通することって、ご存知ですか?

1)片づけを後回しにしてしまう傾向がある。
2)心では、「すっきりしたい」と思っている。
3)一気に片づけようとし、終わらずに挫折。
4)「片づけが苦手」という意識が強い。

ポイントは1)と2)なんです。
「すっきりしたい」という気持ちがある一方、
片づけが後回しになってしまうんですね。

だからこそ、「すっきりしたい」という思いが
強まると、3)に見られるように一気に
片づけようとしてしまいます。

ところが、そのあまりのボリュームに
途中でくじけてしまう訳です。

その繰り返しは、本人にとって大きなストレス。
結果、4)のように「片づけが苦手」という
意識がますます強まってしまうんです。

まさに“負のスパイラル”だと思いませんか?

もしあなたもそんな部分があるなら、今日を
境に、“正のスパイラル”に転換してください。
その方法は、とってもシンプルですから。

では、どのようにスパイラルを転換させるか、
以下、具体策を記していきましょう。

局地戦、超局地戦こそが最強の兵法

そもそも片づけって、それなりに
パワーの要る作業だと思いませんか?

彼等(笑)に策なく立ち向かえば、
惨敗やむなしの強敵のようにも思えます。

例えば、机の中(引き出し)を片づける
だけでも、けっこう疲れませんか?

そんな手強い相手であるにもかかわらず、
3)のようにいきなり全面戦争を仕掛けては、
最初から敗北の道を歩むようなもの。

ですから、もしあなたが片づけを得意として
いないなら、常に局地戦を挑むべきでしょう。

つまり、「今日は、机の一番上の引き出しだけ」
といったように、その日片づける範囲を決め、
そこだけに注力、というのがおススメです。

範囲が広過ぎては意味がないので、最初は
引き出し一段のさらに半分といったように、
超局地戦としてしまってもいい
でしょう。

ところで、いざ片づけがスタートすると、
思い出の品などが出てきたりして、手が
止まってしまった、という経験はありませんか?

それだと、時間がかかる
一方、片づけはあまり進みません。
そこで“誰でもできる3秒片づけ術”です。

これ、簡単にいいますと、機械的に判断できる
ことだけに焦点を当て、要る・要らないを
3秒で決めていく
という方法。

片づけに時間がかかるのって、片づけそのもの
より、物に秘められた思い出と向き合う時間が
長くなってしまうからだと思いませんか?

そうだとすれば、思い出と向き合う時間を
取り出してしまえば、作業時間が
一気に減るはずなんです。

そしてその方法こそが、
“誰でもできる3秒片づけ術”というしだい。
(全体イメージについては、下図参照)

1

では、実際にどのように行うか、
机(引き出し)の片付けを例に説明しましょう。
引き出しを一段だけ片づける、という想定です。

8ステップさえ踏めば、誰もが片づけ上手

1.引き出し内のものを全て外に取り出す
“全て外に出す”というのがポイント。
取り出したものは、机の中央に置いてください。

2.今現在、使っているかどうかで分類する
続いて、それらを一つひとつ手に取り、
直近の使用状況に基づき分類していきます。

直近1ヶ月以内に「使った」(A)ものを右に、
最近は「使っていない」(B)ものを左に
移動させてください。

その際、3秒以内に判断するようにします。
「1ヶ月以内に使ったかどうか」という事実に
基づき判断するだけですから3秒で十分かと。

ちなみに、ここでは机の引き出しを例に
取り上げましたので『直近1ヶ月』として
いますが、期間は片づける場所で変わります

但し、季節用品の片づけを除けば、最大でも
『直近半年』にすべきでしょう。

それ以上だとみんな「使った」(A)ものに
なってしまって、片付きません(笑)。

3.「使った」(A)ものを机の中に戻す
分類を終えたら、「使った」(A)ものは、
そのまま机に戻します。

4.「使っていない」(B)ものを再分類する
続いて、残った「使っていない」(B)ものを
机の真ん中に置き、さらに分類します。

今度は「機能的に使えるかどうか」
という基準
を使ってください。

「機能的に使える」(C)ものとは、
壊れていないもののこと。

「機能的に使えない」(D)ものとは、
壊れている、あるいは壊れていないけれど、
この先で使うことがないものです。

この先で使うことがないとは、前の肩書の
名刺とか、どこのものか不明の鍵などですね。

「機能的に使える」(C)ものを机の右に、
「機能的に使えない」(D)ものを左に
分けていきます。

「機能的に使えるかどうか」も客観的に判断
できますから、ここも迷うことはないでしょう。
これも3秒以内に見極めてください。

5.「機能的に使える」(C)ものを再分類する
「機能的に使える」(C)ものは、「機能的には
使えるけど、今は使っていないもの」の集まり
ということになります。

今度はそれを仕分けしていきましょう。

「将来使いそう」(E)なものを右に、
「将来使わなそう」(F)なものを
左に置くようにします。

ここでも3秒以内の判断を堅持してください。

現時点で将来使うかどうか分からない、
というものも出てくるでしょう。

その時は、一旦「将来使いそう」(E)
なものに分類します。

6.「将来使いそう」(E)なものを机内へ

7.「将来使わなそう」(F)なものを処分へ
「将来使わなそう」(F)なものは、基本的
には、持っていても役立ちません。

ですから、処分(廃棄)するか、誰かに譲るなど
机に戻す以外の方法で、処理するようにします。

但し、中に思い出の品があるかもしれません。
その場合、簡単には判断がつかないでしょう。

時間のかかる作業が混ざると作業が滞ります。
そういったものは、判断“保留”としてください。

保留品は袋に一まとめにし、時間のある時
にゆっくり考えるようにします。

ポイントは、思い出の品含め、「将来
使わなそう」(F)なものを机に戻さない
こと。

判断保留にしたものは、一時保存ということで
ロッカーなどにしまっておくと良いでしょう。

8.「機能的に使えない」(D)ものを処分する
残るは「機能的に使えない」(D)ものだけ。

これは基本的に廃棄ですが、修理して使いたい
ものや思い出の品があるかもしれません。

その場合、7.で登場した判断保留という
決定先送り策を取ってください。

それらを袋に一まとめにしておき、後日判断
(一時保存)する、という手法でしたね?

それを机に戻すことだけはしてはいけません。
ロッカーなど別の場所に移動させましょう。

「片づけが苦手」なんて思いこみに過ぎない

上記8つのステップを踏むことで、
引き出し内の物は着実に減ります。

廃棄等の分、引き出しのスペースにゆとりが
生じますから、使い勝手が向上するはず。

一連の作業を通じ、机内に残るのは2つです。
「使った」(A)ものと「将来使いそう」(E)
なものだけになりましたか?

後は、これらをあなたが使いやすいよう
再配置すれば、作業が完了します。

どうですか、これならせいぜい1時間、
早ければ20~30分で終わると思いませんか?

これを半年に一度など、定期的に行っていけば、
「片づけなければ」という思いに駆られる
ことはなくなるでしょう。

同時に「片づけが苦手」という意識も
払しょくされていくはずです。

繰り返しますが、片づけに時間がかかるのは、
物に秘められた思い出との再会があるから。

思い出を廃棄するかどうか判断するとなれば、
慎重にならざるを得ません。

“誰でもできる3秒片づけ術”とは、
思い出との再会・対話プロセスを排除し、
作業スピード最大化を目指す仕組み
なんです。

ということでもし、あなたが
「整理・片づけが苦手」と感じているなら、
一度チャレンジされてはいかがでしょう?

PS

片付いた職場って気持ちいいですよね?
モチベーションが向上し、着実に
生産性がアップします。

あなたの部下に片づけが苦手な人がいるという
ことなら、この方法を教えてあげると、職場環境
改善になると思いますが、いかがでしょう?

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