コミュニケーションをミスっている事例

From:伴走(Together Run)金子誠志

コミュニケーションギャップっていう言葉が
ありますが、それを感じたこと、ありますか?

今日は、コミュニケーションにミスっている
けど、本人にその認識がなく、周囲が混乱
した、という事例を紹介したく思います。

Kさんvs.Bさん

それは、とある経営者さんとその部下、及び
その部下の周囲との間に生じた問題でした。

仮にその経営者をKさんとしましょう。
部下をBさんとしますね。

Kさんは、複数の会社を営む多忙な経営者。
その内の1社が、最近急速に業績を伸ばし、
人手不足を感じていたそうです。

どんな人を探しているか、とある会合の
場で知り合いの経営者さんに話したところ、
「それなら良い人がいるよ」とのこと。

会ってみると、とても誠実そうな
雰囲気の人
だったと回想されていました。

物腰も柔らかく、かつお願いしたい業務
にも精通していそうだ、と感じたとか。

Kさんはその場で採用を決め、Bさんは
Kさんの下、多忙という会社の幹部として
働き始めることになったそうです。

信じ切っていたKさん

東奔西走するKさんは、Bさんにその多忙な
会社の経営を任せていたようですが、異変は
Bさん着任から間もなく始まっていた様子。

Kさんがそれに気づいたのは、Bさんが
着任し、8ヶ月が経った頃といっていました。

それまでほとんど退職する人がいなかった
職場にも関わらず、Bさん着任から8ヶ月
の間に2人が辞めてしまったんだそう。

1人目が辞めるといいだした際は、Kさんは事の
重大さに気づいていなかったといっていました。

そうこうしている内に2人目が会社を辞める
といいだし、さすがにKさんもなにか変だ、
と感じるようになった
とのこと。

Bさんは、最初に会った時のように、
Kさんに対しては誠実、かつ仕事もきちんと
こなしてくれている雰囲気だったそうです。

2人の退職についても、Bさんは「本人の都合
のようですよ」とKさんにコメントしたとか。

遂にKさんが動き出す!

しかし、ここでKさんは行動に出ます。
2人目の退職者に話を聞くことにしたと。

すると、Kさんからは見えていなかった
Bさんのさまざまな実態が分かった
とおっしゃっていました。

部下に対し、ハラスメントを
繰り返していたようなんです。

さらには、会社のルールを破り自分勝手な判断
をしたり、それを周囲に強いていた、という
実態も明らかになった、といっていました。

Kさんにとっては、“青天のへきれき”。
そこでBさんに確認すると、全否定だったと。

自分は正しいと確信するBさん

最終的には、Bさんに職場を去ってもらうこと
にしたそうですが、後から分かったのはBさん
自身は、間違った言動の認識がなかった
こと。

例えば、パワハラと取られかねない言動は、
Bさんにとってはごくごく普通の指示命令。

セクハラまがいの行動も、Bさんとしては
親密さを演出してのことだったそう。

つまり、Bさんとしては、自分が問題行動を
起こしている認識が全くなかったんです。

これって、実は誰もが陥る危険性のあること。
自分では、「正しい」と思っているコミュニ
ケーションなどに潜む危機でしょう。

さて、あなたのコミュニ
ケーション、言動はいかがですか?
あなたの部下は、大丈夫でしょうか?

社内の活気に変化が生じていれば、もしかして
それはコミュニケーションにおけるミスが
起こっているからかもしれません。

PS

短時間の面接で相手の人柄を
つかみ切るってとても難しいです。

そこで、知り合いの経営者さんは「この人は!」
と思った相手の採用に当たっては、昼食を挟み、
3時間の面談を持つようにしているとか。

その経営者さんいわく、「3時間も
話せば、ほぼその人の性格や考え方が
分かりますよ」とおっしゃっていました。

3時間面談はかなりの手間ですが、
後々のことを考えれば、そういった
採用スタイルも検討候補かもしれませんね。

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