飲食店の売上で味の影響力はどれほどか

From:伴走(Together Run)金子誠志

先日のこと、知り合いに頼まれ、
セミナーに参加してきました。

主なターゲットは飲食店関係者。
セミナーは前後半の2部制です。

前半と後半で講師が変わる形式で
私の知り合いは後半を担当。
サービスを紹介しました。

したがい、後半のみでも良かったのですが、
せっかくだからと前半も聞いてみることに。

飲食店の淘汰が始まった!

前半の講師は、士業の先生。
組織活性化がテーマでした。

持ち時間が余ったのか、
その方が本筋から少し脱線し、
前半終了間際の10分ほどを使い、
コロナ禍の飲食店動向を話されました。

ざっくり申し上げますと
以下のような内容です。

 3年超に及ぶコロナ禍を通じ、
 自分が担当する飲食店の中にも
 店を閉めたところがいくつかある。

 最近、ようやく人出が増えてきた。
 しかしながら店じまいする飲食店は
 かえって増えてきているように感じる。

生き残る飲食店の共通項

 理由はお店の戦略の適否だ。

 たたんだ店は、安いけど味も今一つか、
 安い値段にうなずけるレベルの味か、
 高い価格に見合うだけの味を
 提供できていなかったか。

 一方、生き残っている店を見ると、
 安い割に美味しい(コスパが高い)か、
 高いけど、それ以上に納得感を得られるか。

 人はいくら価格が安かろうと
 まずいものは口にしたくない。

 一方、高くてもそれ以上のレベルの味を
 提供すれば、満足し再び来訪してくれる。

 だから飲食店は、まずは味を追求し、
 それに見合った価格を設定することが
 商売を永続させる最大の秘訣である。

味追求が生き残る道!?

さて、この士業の方のご意見、
あなたはどう思われますか?

これ、一言でいいますと
飲食店は品質(味)を追え
ということになるかと。

もちろん、この考えに対し、
いろいろな声があるでしょう。

私はどのように考えるか。

飲食においても品質(美味しさ)は重要、
「味が良い」に越したことはありません。

但し、品質に比例し売上が伸びるか
といえば、それほど単純ではない

ポイントは、お客さんが
どの程度の味を求めるか。

お客さんは、味はもちろんのこと、
立地、店構え、什器、接客スキルなど、
そのトータルクオリティーから
値ごろ感を判断しています。

期待を少しだけ上回ろう!

お客さんが、その飲食店に期待する以上に
味だけ追求しても、独りよがりになりかねない。

つまり、味に対するお客さんの期待を踏まえ、
それを少し上回っていれば再訪に
繋がりやすく
「とことん味を追求すればそれでよし」
というものではないと考えています。

一時的な注目を集めたいだけなら、
そういった方法もありかもしれません。

しかしながらビジネスの永続を目指すなら
良い意味でお客さんの期待を少し裏切る、
そんな戦略が重要ではないかと・・・。

PS

中小の企業や店舗の場合、
一定の味レベルクリア後は
コミュニケーション系強化、
つまり個々人に応じた対話が
売上アップに繋がりやすいです。

商売を永続さえる最大の秘訣は、
お客さんとの関係強化ですから。

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