From:伴走(Together Run)金子誠志
あなたの携帯電話(スマホ)は、
365日24時間電源オンですか?
あるいは、必要に応じ、
オフにされていますか?
今日は、先日お話させていただいた
Uさんに絡め、社長の働き方を
考えたく思います。
携帯電話に縛られるUさん
Uさんは20人ほどの社員を抱え、
サービス系ビジネスを営む経営者。
間もなく創業20年を迎えるそうです。
スポットコンサルの依頼があり、
お会いすることになりました。
面談当日、Uさんは約束時間に
5分ほど遅れ、到着されます。
「済みません、急ぎの電話が入りまして」
それが、Uさんの発した第一声でした。
私はコンサルさせていただく際、
クライアントさんに携帯電源オフか、
サイレントモードをお願いしています。
念のために記しますが、
サイレントモードといいますのは、
バイブがないモードのこと。
これは、もちろん、最大限に
集中力を発揮していただくためです。
「携帯オフなんてムリ」
人の集中は、一旦途切れますと、
元の状態に戻るのに15分ほど
かかるといわれています。
それは時間ロス以外の
なにものでもありません。
それでUさんにも冒頭に
その話をさせていただきました。
ですが、Uさんからは
次の言葉が返されます。
中小企業の経営者が
携帯オフなんてムリです。
会社で問題が起きることもありますし、
お客さんから連絡が入るかもしれません。
ですから、電源は切れません。
強い意向があれば
尊重せざるを得ないでしょう。
2時間に4回の離席
Uさんの携帯がテーブルに置かれ、
その日の面談はスタートしました。
開始から15分ほど経った頃です。
Uさんの携帯が鳴りだしました。
「ちょっとすみません」
Uさんは私にそういい残し、
5分ほど、席を外されます。
その後も、2時間ほどの面談中に
3回電話があり、離席されました。
席に戻るたびにUさん、
「どこまで話しましたっけ・・・」
そんな会話が繰り返されたのです。
最後は「すみません、次の約束が
ありまして」と引き上げられました。
さて、あなたは時に携帯の電源を
オフにされていらっしゃいますか?
もちろん、本当に緊急の電話が
入る可能性があるという場合、
オフにするのは難しいでしょう。
メンバーも働きやすい環境が実現
でも、社長だって人。
24時間365日対応では、
身体が持ちませんよね?
さらにいえば、全ての仕事が社長に集中し、
都度社長自ら判断しなければならない、
そんな状況が続いているとしたら、
会社は着実に行き詰まります。
申し上げるまでもありませんが、
中小企業の行方を左右するのは社長。
ではありますが、
社長が動き回らなければ
回らない状態は望ましくありません。
◆権利・義務を整理し権限委譲
◆ほうれんそうの内容ルール化
◆優先順位の明確化 などなど
基準を定め、浸透させるのは工数でしょう。
でも、そうすることで社長だけでなく、
メンバーだって働きやすくなる。
ですからもしあなたが、Uさんのように
忙し過ぎて携帯電源オフにできない日々なら、
自分に仕事が集中しない仕組みを作るべく、
現状の棚卸から手をつけてはいかがでしょう?
PS
2社を経営する知り合いの社長は、
2年かけ、自分に仕事が集中しない
仕組みを作り上げました。
結果、社長が直接関わる仕事が激減し、
最近は「社員が相手にしてくれません」
と時間を持て余していらっしゃいます。
それは仕組みがうまく回っている証。
ですがちょっと寂しそうではあります!