ブルーオーシャンとレッドオーシャン、その罠

From:伴走(Together Run)金子誠志

ブルーオーシャン、あるいはレッドオーシャン。
聞いたことがあると思いますし、もしかしたら
日頃使っていらっしゃるかもしれませんね。

今日は、この言葉に絡め、新規ビジネスを
考える際に、気をつけるべき点に付き、
記したく思います。

ブルーオーシャンを探せ!?

まずは、言葉の意味を確認しておきましょう。
ブルーオーシャンとは、青い大海原のように
競争相手が存在せず、穏やかな市場のこと。

一方のレッドオーシャンとは、
血で血を洗うような競合ひしめく
厳しい市場のことを指します。

出来るなら、互いが価格やサービスなど、
あらゆる面でぶつかり合う可能性を持つ
レッドオーシャンは避けたいですよね?

それはもちろん基本的には正しい方向ですが、
情報が瞬時に世界を駆け巡る現代に、それを
探し出すのは、至難を極めることでしょう。

考えてみていただきたいのですが、
世界中のあらゆる人が、次のビジネスの
ネタを探し、試行錯誤を重ねているわけです。

そういった状況下に、
競合のいない市場を見つけ出すなんで、
不可能に近い
、と思いませんか?

それ、ブルーオーシャン?

さて、そのような前提に立ち、
よくいただくご相談があります。

それが「こんなビジネス(商品・サービス)を
考えているんですけど、どう思います?」

という新規取り組みに関するもの。

ご本人なりに、経験や市場動向などを踏まえ、
「これなら行けそうだ」と思ったアイデアがあり
それに対する意見を求められるわけです。

多くの場合、ご本人は目を輝かせ、黄金を
掘り当てたかのように熱く語ってくれます。

そして、そういったアイデアをググってみると、
実際問題、競合が存在しないことが少なくない。

では、それはブルーオーシャンなのでしょうか?
100%違うとはいいませんが、90%以上は
そうではない可能性が高いです。

なぜなら、上述の通り、多くの先人が、
日夜さまざまな試行錯誤を繰り返しているから。

そのアイデアと全く同じではなかったとしても、
過去に近いものを試した人がいた可能性が
高いといえるからです。

その市場はビジネスとして成り立つか?

でも、それをネットで検索しても出てこない。
なぜだと思います?
理由は2つしかありません。

1つは、先人が気づかなかったような
世界初の革新的なアイデアだから。

そしてもう1つが、多くの先人が試したけど、
ビジネスとしては成り立たない
アイデアだった
から。

つまり、十分な収益を見込めるアイデアでは
なかったから、という場合です。

そして、相談いただくアイデアは、
詳しく伺うと、私には後者に感じられることが
ほとんど、といえます。

なにをお伝えしたいか?
競合がいないようなネタを思いついた際は、
注意が必要ですよ、ということ。

果たして、実際にビジネスとして成り立つか、
その辺りのリサーチにもきちんと取り組まないと
後悔に繋がるかもしれません。

“転ばぬ先の杖”ではないですが、
新規ビジネス(商品・サービス)検討の際は、
今回お伝えした点をお忘れなく!

PS

だからといって、競合ひしめく
レッドオーシャンに打って出ろ、
と申し上げているわけではありません。

比較的安全なのは、競合に大手が含まれず、
中小の企業が試行錯誤をしているような市場。

市場性があることが証明されているわけですから
後は、あなたのアイデアと行動しだいかと。

PS2

関連する以下記事も併せご覧ください。
ブルーオーシャンの見つけ方、よくある間違い

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