事例に見る『集客の分析の方法』

From:伴走(Together Run)金子誠志

今日は、先日ご相談いただいた経営者さんを
引き合いに、集客の分析の方法(考え方)
に付き、記したく思います。

その経営者さんをAさんとしましょう。

コロナ禍にお客さん激減

Aさんの会社は、従業員30人ほど。
お客さんは、ほぼB2B(企業間取引)。
規格に絡むサービスを提供しています。

市場自体はニッチ(隙間産業)ですが、
その分、競合が少なく、これまで
安定した売上があったとのこと。

ところが、今回のコロナを機に、
環境が激変してしまったようです。
そうです、売上に急ブレーキが。

規格絡みということもあり、お客さんからすると
「必要ではあるけど、急がない投資だから」
というのがAさんの分析でした。

今年度は、予算の時点で赤字を見込んでいた
そうですが、このまま行くと、その額が
当初予想の3倍になりそう
との発言も。

そんなことからご相談に見えたそう。
Aさん、最初にこんなことを教えてくれました。

知恵が浮かびません!

 とにかくお客さんが来ません。
 昨対比で見ると30%程度です。

 コロナ禍ですから、前年並みはムリにしても、
 少しでもお客さんを獲得できないかと。

 社内でもいろいろ議論しましたが、
 良い知恵が浮かびません。
 アドバイスをいただけませんか?

そこで詳しくお話を聞いていくことに。
すると、いろいろと実情が見えてきました。

その詳細に行く前に、集客、
というより売上アップにおける
3ステップを確認しておきましょう。

1)新たなお客さん(見込み客)を見つける
2)そのお客さんに購入してもらう
3)そのお客さんにリピートしてもらう

1)~3)の手法はさまざまですが、
シンプルに記せば、売上アップのためには
この3つのステップを踏むだけ、といえます。

最大のリターンを得よう!

ポイントはここから。
多くの経営者が、1)の新たなお客さん
(見込み客)集めに焦点を当てがち。

でも、売上アップのためには、2)の成約、
あるいは3)のリピートも大切です。

さらにいえば、1)~3)のどこが
一番の課題か、突き止め、そこから
手を打って行く
のがベスト。

なぜなら、そうすることで
最大のリターンを期待できるから。

話を戻しましょう。

Aさんの会社のデータなどを見せて
いただくと、1)の新たなお客さん探しは、
十分なレベルにあることが分かりました。

Aさんの会社はネット集客がメインですが、
サイトへのアクセスは十分すぎるほどに
あったからです。

もちろん、広告からではなく、
Googleなどの検索エンジンから。

一番に手を付けるべきは・・・

ところが、2)の成約に至りません。
なぜなら、クロージングに繋げるための策を
なにも打っていなかったからでした。

逆にいえば、従来はそれでも
十分に成長できていたわけです。
ニッチ市場ゆえでしょう。

さらに分かったのが、リピート率の高さ
これもデータを辿っていくと、
かなりハイレベルでした。

でも、そのための策は打っていないのです。
なにもしなくてもリピーターが
続出していたわけですね。

そんな結果を踏まえ、まずは
リピート対策を実施することになりました。

なにもしていなくてもリピートが高水準に
あるわけですから、少し手を入れれば、
さらにその数字が上がるのは明らか。

無駄骨にならないように

つまり、即売上アップを狙えるわけです。
実際、その部分に手を入れたところ、
一月もしない内に効果が表れ始めました

さて、今日のテーマは、
「事例に見る『集客の分析の方法』」。

集客の目的は、申し上げるまでもなく、
売上(利益)をアップさせることです。

そしてその際に忘れてはいけないのが、
3ステップのどこに一番の課題があるか
明らかにすること。

それをせず、ただお客さん集めに奔走しても
徒労に終わる可能性がありますから、
注意が必要ですね。

PS

お客さん分析の手法につきましては、
こちらの記事で具体例を上げ、紹介しています。
併せ、ご覧くださいませ。

集客増につなげる分析の方法『数値化』

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