From:伴走(Together Run)金子誠志
効率アップ、効果のさらなる向上は、どういった
ビジネスにおいても永遠のテーマですよね?
効率がアップし、効果も上がれば
いうことなしですが、この2つ、時に
対立してしまうことも起こり得ます。
そんな時、どちらを優先すべきか、
今日はそんな点を記させてください。
もしかしたら「そんなの当たり前でしょ!」と
思われる内容かもしれませんが、現実がその
通りになっていない企業も散見されます。
ということで、念のための確認、という
視点からご覧いただけましたら嬉しいです。
その定義は・・・
まずは、言葉の意味を確認しておきましょう。
手元の三省堂新明解国語辞典(第3版)に
よりますと、効率にはこういった
説明が付されています。
ある事をするのに消費した労力や
時間と、その成果との割合。
ですから、効率を上げるとは、労力・時間の
消費を減らすか、成果を増やすか、少なくとも
そのいずれかということになります。
一方の効果には、こう記されていました。
目的通りのよい結果。
そこからすると、効果を上げるとは、
よりよい結果に繋がる、ということ。
お客さんフォローの仕組みを若干見直した結果、
満足度が上れば、「効果あり」といえます。
社内での各種作業や製造といったような効率を
高めることで効果の上がる取り組みについては、
効率アップ=効果向上、方向性が合致する。
お客さん対応で気をつけること
一方、ことお客さん対応に関しては、
効果を追求すると、効率がダウンする、
なんていうケースも少なくありません。
例えば、お客さんの細かなサポート。
役立ちそうな情報を提供したり、訪問したり、
あるいは電話フォローしたり・・・。
その頻度を高める、あるいは内容を工夫しよう
とすればするほど、工数が増えていきます。
ところが、その工数に比例するほど、
効果となる売上などが伸びていかない、
という場合も少なくありません。
さらにいえば、そういう取り組みって、
効果の出るまでに時間のかかるものも多い。
人は効果、つまり取り組みに対する見返りを
すぐに感じることができないと、モチベーション
が続かず、断念しやすい傾向にあります。
すると、良かれと思って始めた
お客さん満足度向上策もいつの間にか
形骸化、なんていう事態に陥りがち。
で、新たな策を練り始める、という
いう経験、あなたはありませんか?
中小企業における唯一の正解
さて、本日のテーマは、「中小企業は
効率優先?それとも効果優先?」。
結論をいえば、中小の企業や店舗が、こと
お客さん対応で気にすべきは、効果最優先。
なぜなら、それが大手と
差別化できる唯一の点だから。
大手は、お客さん対応に
おいても効率を追求し続けています。
面倒なことをできるだけ避けようとする。
一方、中小は小回りの利くことが最大の武器。
「そこまでするか」とお客さんに思われてこそ
永続的な関係を築くことが可能となる訳です。
ですから、お客さん対応においては、
なにはさておき、効果優先が大事。
その上で同じ効果を得るために効率化できる
部分があれば、それを実践に移す、そんな方法
がベストと思いますが、いかがでしょう?
PS
お客さん対応における効果って、その
検証が難しいことも少なくありません。
その場合、その効果をお客さんに直接
聞いてみる、という手もお試しください。
思っている以上にお客さんが喜んでくれている
ってこと、けっこうありますよ・・・。