成約率と売上の関係をつかみ見込精度向上へ

From:伴走(Together Run)金子誠志

今回もまたまた数字のお話です。
「もうそれはいいよ」とおっしゃらず、
もう少しお付き合いくださいませ(笑)。

前々回は、売上を分析する意義、そして前回
見込客の数を知る意味をお伝えいたしました。

自社・自店の成約率をつかもう!

今回は、その続きとしまして、
『成約率』を取り上げたく思います。

ちなみに、成約率のことを
『CVR』と記す人もいます。

Conversion Rate
(コンバージョンレイト)の略。
「CV率」という人もいますね。

さて、そもそも成約率とはなにか?
式で記しますと、以下のようになります。

成約率(%)=成果の数/行動の数×100

分子が「成果の数」となっていますが、
では“成果”とはなんでしょう?

なにを成果とするか、これは
当たり前ですが、目的によって変わります。

売上(契約)そのものという場合もあれば、
お客さんからの電話による問い合わせ件数が
成果、というケースもあるでしょう。

資料請求してもらうことが成果となる
ビジネスだってありますよね?

行動=未アプローチの人へのアクション

一方、分母の“行動”とは、その成果を
得るために取り組んだ“行い”のこと。

行動(全体の数)に対し、
どれだけの実りがあったか、その割合が
『成約率』ということになります。

で、今回ですが、成果は“売上”、行動は
お客さんへのアプローチ数
とさせてください。
といいますのは、前回の続きをお話したいから。

前回は、未アプローチの見込客がどれくらい
いるかがわかると、翌月の売上見込みなどを
立てやすくなる、という話をしました。

その見込みを立てる際、見込客の数と
同じくらい重要になるのが成約率なんです。

前回も少し触れましたが、
成約率が分かると、簡単に新規客の
売上見込みを算出できるように
なります。

具体例を見ていただくと、
イメージいただきやすいでしょう。

A社の来月はどうなる?

1

週別に見込客関連の数値を集計しているA社
では、上記表(表1)のような実績が出ました。

仮に新規のお客さんの単価が
100万円だったとしましょう。

売上=見込客数×成約率×客単価

ですから、来月の売上見込みは
以下のように計算できます。

来月売上=31社×24%×100万円=744万円

来月の新規客目標売上が1000万円だとした
場合、最低でも新たに見込客を11社集める
必要がある
ことが以下計算から見えてきます。

1000万円の売上に必要な見込客数をXと
すると、次のような式が成り立ちますよね?

来月売上1000万円=X社×24%×100万万
X=41.66社≠42社

既に手元にある未アプローチ会社数が31社
(表1の赤線内)ですから、差引(42-31=)
11社あれば、売上目途が立つことになる。

B店の来月はどうか?

今度はB店の場合を見てみましょう。

1

B店の新規客の平均単価は1.6万円、来月の新規
客関連の売上目標が100万円だとすると、現状
の未アプローチ数から以下が見込めます。

次月売=242人×28%×16,000円=1,084,160円

既に連絡先が分かっている見込客に
アプローチするだけで、目標をクリアできそう

な状況にあることが見えてきますよね?

こういった感じで成約率が分かると、
先々の売上見込み精度がかなりアップします。

ということで、前回お伝えした見込客数に加え、
成約率も継続的にチェックいただきたいです。

PS

見込客を増やす活動はもちろん大切ですが、
成約率を高めるためのアクションも重要。

さらにいえば、一度アプローチし、成約に
至らなかったお客さんに、別商品・サービスを
勧めるといった再アプローチも大事となります。

PS2

本内容の続きである、以下記事もぜひご覧ください。
集客にかけられる費用の算出の仕方
売上分析の切り口“まとめ”

PS3

関連する以下記事も併せご覧ください。
集客増につなげる分析の方法『数値化』

関連記事