接客における会社としての気配り

From:伴走(Together Run)金子誠志

「このお店、やるな!」
今日は、そう私に感じさせたコーヒー
ショップ(カフェ)の話をしたく思います。

カフェの話ではありますが、
経営に関わる内容ですので、参考に
していただけるのではないかと。

ちなみに、このカフェ、ゆうに
100人以上座れる規模のお店

マスターが1人運営するスタイルの
お店ではありませんので、念のため。

毎回予約し訪れるカフェ

早速ですが、ここ半年ほど、仕事の関係
から、私がよく利用するカフェがあります。

なぜ、このお店を好んで利用しているか。
理由はいくつかありますが、一番は事前に
予約すると、静かな個室風の場所が取れるから。

周りが“がやがや”していると、ゆったりした
気持ちで打ち合わせをしにくくありませんか?

それはさておき、そもそもカフェなんで、予約
なんてできないだろうと思っていたんです。

でも、ある時、案内された席が空調の関係で
あまりに寒く、そんな話をレジで店員さんに
したら、「では、次回は席を予約されては」と。

そして、お店の名刺を渡されたんです。

以降、毎回、打ち合わせにこのお店を使う際は、
最も静かな席を確保していただいています。

私、箸派なんです!

あっ、もちろん、そのお店には、
ふらっと一人、立寄ることもあります。
例えば、昼食がてら。

繰り返しますが、そこはカフェ。
提供されるのは、基本的に洋風の料理です。
したがい、ナイフとフォークが出されます。

でも私、“箸”が好きなんですね。
なので、食事をする時は基本的に、
箸をお願いしていたんです。

ランチ時に伺うと、同じ店員さんが対応して
くれることが多いんですが、何度目かのランチ
の際、なにもいっていないのに箸が登場

こういうのって、嬉しくないですか?
「あ、覚えてくれているんだ!」と。
急にそのお店との距離が縮まった気がします。

そんな中、事件は、ある日の夕方に起きました。
その日は、夕方近くに打ち合わせを約束。
そこで、いつもの席を予約したんです。

事件はある日の夕方に・・・

打ち合わせが終わり、相手が帰った後、
昼食を摂り損ねていた私は、そこで遅めの
お昼ごはんをいただくことにしました。

対応してくれた店員さんは初めて見る顔
私はその方に、食事をオーダーしたんです。

すると間もなく・・・。
その店員さんが、さりげなく箸を
持ってきてくれた
んですね。

もちろん、私は、その店員さんに、
箸が欲しいなんて一言も伝えていません。
でも、“箸”が出てきた!

まさに、サプライズの瞬間でしたね。

なぜ、こんなことが起きたか。
真実を確認したわけではありませんが、
たぶん、こうだと思います。

私が箸を使うことが、その
お店で共有されている
のだと。

会社としてお客さんに向き合う

顔見知りになった相手が、個別対応を
してくれることって、ありますよね?

それだけでも、お客さん
からすると嬉しいものです。

でも、その対応が個人の域を
出ることって、ほとんどありません。

対応する相手が変わった
瞬間、普通の対応になります。
それは仕方のないことでしょう。

ですが、このカフェは違っていました。
個人の対応ではなく、会社としての
対応に変換
されていたんです。

だからこそ、初めて対応してくれた
店員さんにも関わらず、私に箸を
持ってきてくれたのでしょう。

これこそ、お店力、会社力ではありませんか?

リピートされる仕組みを作ろう!

競争がますます激化する時代。
あなたと似たような商品・サービスを提供
するところって、たくさんありますよね?

そんな時、お客さんの情報をお店・会社として
共有し、その人に応じた対応ができれば、
お客さんは大いに喜んでくれます。

結果、あなたのお店・会社のファンに
なり、何度となく、リピートしてくれる

私が足しげく、コーヒー
ショップを利用するように。

確かに、情報を共有する仕組みは必要です
が、それが回り始めれば、その効果は絶大。

さて、あなたのお店・会社では、
お客さんの情報を会社として共有し、
対応する仕組みをお持ちですか?

もしないようなら、他社との差別化、という
意味でご検討されることをおススメいたします。

PS

余談ですが、たかが箸の対応が嬉しく、
最近は以前にも増して、そのカフェ
を利用する回数が増えました。

お店の戦略にまんまとはまっています(笑)。

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