アドバイスと思うか、クレームと取るか

From:伴走(Together Run)金子誠志

今日は、ある経営者さんとの会話
を題材にお伝えしたく思います。

先日、とあるお客さんと話していた時のこと、
その経営者さんがこんな発言をされたんです。

「うちのチームの中では一番社歴が長い人
なんでリーダーをお願いしているんですけど、
成績は一番振るわないです
よね」

そのチームのメインは、営業活動とのこと。
少し詳しく話を聞いてみると・・・。

返ってくるのは「でもですね」

「私もいろいろとアドバイスするんですけど、
なにかいうと、『でもですね・・・』といって
聞き入れてくれない
んですよね」と。

そのリーダーなりに、自分の取り組みに
対し、根拠、あるいは一定の自信を
持っているのでしょう。

信念を持つというのは大切なことですし、
自信を持って事に当たる、というのも重要。

短期的な業績だけでなく、長期的な成果
に配慮してあげる必要もあるでしょう。

ただ、このリーダーの場合、既に成績
が最下位になって数年経つとのこと。

他のメンバーの手前もあり、その経営者さん
としては、処遇に悩んでいるようでした。

私からは、いくつかアドバイスさせて
いただきましたが、それは今日の本題では
ありませんので、ここでは触れません。

それって、クレーム?アドバイス?

今日のテーマは『アドバイスと
思うか、クレームと取るか』。

お伝えしたかったのは、
従業員教育についてではないんです。
お客さんから寄せられる声について。

ビジネスを行っていれば、お客さんから、
大なり小なり、声が寄せられる
ことでしょう。

感謝のメッセージもあれば、時にクレーム
だって持ち込まれるのではありませんか?

お客さん、そのキャラは多種多様。
オブラートに包みつつ話す人もいれば、感情の
限り、思いをぶつける人だっていると思います。

そんな時、あなたはどう対処されていますか?
もちろん、その場では、お詫びするなど、
お客さん優先の対応をされているかと。

問題は、そのクレームが起こった根本原因
に踏みこみ、それをつぶしているか

あなたはきっと、日々ご多忙
に過ごされていると思います。

対策するってそれなりに面倒!

そんな中、クレームが起こった根本原因を
特定し、その上で対策を考えるって、言葉
でいうほど簡単ではありません
よね?

上述のリーダーのように「(お客さんは、ああ
いうけど)でも、それって難しい」と思ったと
しても、ある面で致し方ないかもしれません。

ただ、そう考えてしまうと、その時点で
思考が完全に停止してしまいます。

結果、再び同じようなクレーム
が起きないとも限りません。

お客さんの言い方の問題はありますが、
一般に1人のお客さんが言葉にする内容は、
多くのお客さんが感じている場合がほとんど。

ところが、多くのお客さんは、そういった
不満を感じても、それを口にしません。
ただ、去って行ってしまうだけ。

そう考えれば、お客さんのクレームというのは
貴重なアドバイスということになります。

アドバイスと思うか、クレームと
取るか、それは受け手が決める
こと。

さて、あなた(の会社・お店)はお客さんの
貴重なクレームという名の“アドバイス”
を十分に活かしきれていますか?

PS

いつもお伝えすることですが、全ての
お客さんの声を活かす必要はありません。

その線引きは、自社・自店が大切にしたい、
長く付き合いたいお客さんかどうか。

逆にいえば、そうではないお客さんの場合、
詫びるべきことは詫びる、一方、主張すべきこと
は主張する、というスタンスも必要でしょう!

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