ピンチで窮地に陥る人・チャンスに変える人

From:伴走(Together Run)金子誠志

その出来事から少し日にちが空いて
しまいましたが、今日は昨年末に私が体験した
2つのトラブルに絡め、記したく思います。

簡単にいいますと、ピンチへの対処の仕方が
会社や店舗といった組織の将来をも左右

する可能性がある、というお話。

どちらの事件も、起きたのはお店でした。
そしてどちらも、大げさにいえば、私自身が
信頼を失いかけた出来事でもあったんです。

結果、一方のお店には、
2度と行くまいと決めました。

しかしながら、もう一方のお店は
嫌うどころかファンになってしまったんです。

電話口で待たされた挙句・・・

最初に、「2度と行くまい」と決めたお店の話から。
そのお店には、遠方の方へのお歳暮を
ネット経由で注文しました。

注文したのが12/13です。
翌日、お店から確認の問い合わせメール
があり、私はすぐに返信しました。

私はその方に毎年お歳暮を贈っており、
その方は届くと必ずお礼の連絡をくれます。

ただ、出張が多い方で過去を振り返れば、連絡は
必ずしもタイムリーではありませんでした。

ところが、この時は、手配から2週間
経っても、その方から連絡がありません。

そこで12/29に、念のためと思い注文した
お店に、電話で「商品は発送されていますよね?」
と問い合わせを入れたんです。

すると、「少々お待ちください」と
5分ほど待たされたでしょうか。
ようやく電話口に声が。

システムのせいにするな!

そして発せられた言葉に私は衝撃を受けました。
システムのミスで商品は発送されて
いません
。これから送ります」と。

しかもお詫びがない。
「システムの問題ですから」と、それだけ。

さらに「明日にはお届けします」と
いわれたにもかかわらず、後から電話が
あり、「明後日になります」と。

とどめは、「でも、年内には間に合いますよ」って。
結局最後までお詫びらしい言葉は
1度も聞けませんでした。

確かにシステムの問題かもしれないですけど、
でもそれってあなたのお店のシステムでしょ、
って、怒り心頭の事件でしたね。

これが1つ目の事件。

私はこのお店を2度と
利用することはないでしょう。
こんな嫌な思いを繰り返したくありませんから。

話が違うぞ・・・

実はその2日前にもトラブルがありました。
(私は事件に巻き込まれやすい体質?笑)

それがもう一方の出来事。
こちらは忘年会関連です。

仲のいいメンバーとの、恒例の
忘年会が12/27にありました。

私は幹事役になることも多く、今回も私が
仲間の意見を聞きながらお店をチョイス。

料理もさることながら、税サービス料込
の金額が切れのいい数字だったことも
あり、私はそのお店に決めたんです。

忘年会が終了し、いざ会計。
すると金額に端数が出ていました。
しかも、予定していた総額より高い

その額を提示された我々は一瞬驚き、
その後、私に疑惑の目が向けられました。

お前、なんか間違ったんじゃないか?」
っていう不信の目ですね。

そうはいってもみな、酔っていたことも
あり、その場はそれで納まったんです。

同じく待たされた結果・・・

帰宅し、もともと来ていた予約確定メールを
チェックすると、やはり税サービス料込となって
おり、端数の出ない数字になっています。

我々がお店から提示されたのは、税サービス料
が二重に課された額だったんですね。

そこで翌日、つまり12/28に、
私はお店に電話を入れました。

最初にご紹介したお歳暮のお店同様に
電話口で5分ほど待たされたでしょうか。

「金子様、大変申し訳ございません」
「金額を間違えてしまったようです」
「あの、ご住所はどちらですか?

差額を送ってくれるのかな、と
思いながら私は自宅住所を伝えました。
そして、衝撃はその直後に訪れます。

「2時間かけ、やって来る」だって・・・

「これからお伺いしてもよろしいですか?

ちなみにそのお店から私の自宅までは
電車で2時間近くかかる距離。

「お詫びに伺わせてください」
電話の方はそういいました。
正直びっくりしましたね。

「近くに来ることはありませんか?」
などと聞かれることはあります。

もちろん差額返金のため。
ところが、このお店からは、
そのような言葉は一切ありません。

私は丁重にそれを辞退し、「急がないけど、
送ってくれたら嬉しいです」と伝えました。

すると、翌日には丁寧なお詫び状と
ともに差額が郵送されてきたんです。

Hさんの対応、Excellent!

対応してくれたHさんは、そのお店の経営者で
あったことをそのお詫び状で初めて知りました。

そして、そうです、私はこのお店
のファンになってしまった
んです。
その対応に感動してしまったから。

その証拠に、既に3回、そのお店
を使わせてもらっています(笑)。

仕事をしていると、注意していても、
トラブルが発生することってありますよね?

そういったことがないに越したことは
ありませんが、起きた時どうするか?

それこそがその会社・お店の、あるいは
その人の仕事に対する姿勢が如実にでる瞬間。

Hさんの経営姿勢、本当に素晴らしいです。
なにしろトラブルをきっかけに、ファン
を作ってしまったのですから。

考えようですが、トラブルって、お客さん
に一気に近づくチャンスかもしれません!

ただ、それは一種の異常接近状態といえます。
その後、どのような距離を保つか、それは我々
一人ひとりの心構えにかかっている
のかと。

PS

『グッドマンの法則』ってご存知ですか?

これ、調査を元に導き出されたものなんですが、
人は、良いことに比べ、悪いことは、2倍、
誰かに伝える傾向がある、というもの。

そういう意味では、(ファンを増やすのも
大切ですが)、敵を作らないように
意識する必要もありますね!

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