サービス標準化の考え方・その事例

From:伴走(Together Run)金子誠志

以前、「サービスを標準化していますか?」
というテーマで業務におけるマニュアル化の
必要性を記しましたが、ご記憶ですか?

これに関し、ご質問を頂戴しました。
同じように感じた人もいるかもしれませんので、
今日はそれについてお伝えしたく思います。

事件をきっかけに問題が表面化

その記事で書いたのは、
簡単にいえばこんな内容でした。

ある事件をきっかけに、1人の従業員が、ルール
を逸脱したサービスを提供していたことが発覚。

結果、お客さんは離れていき、その従業員も
退職してしまった、というものでした。

そうならないように、きっちり標準化
(マニュアル化)しましょうといった内容です。
※その時の記事は、こちらから。

で、いたただいたご質問は、
「退職した従業員Yさんは、本来は
どうすべきだったか?」
というもの。

Yさんは、お客さんを少しでも増やしたい
という善意から、セットに含まれないビールを
提供してしまったのでしょう。

お客さんの声こそ“金のなる木”

きっかけは、お客さんの
要望だったのではないかと。

そして、良かれと思い、お客さんの
リクエストに対応してしまったのでしょう。

この場合、Yさんが採るべきは、まずは
店長などにそういったリクエストが
挙がったのを相談すべき
でした。

ビジネスはいうまでもなく、お客さんが
お金を落としてくれることで成り立ちます。

ですから、お客さんの要望は超重要
それをいかに実現するかが腕の見せ所です。

とはいっても、セットの飲み物に、
例えばコーヒーなどだけでなく、ビールも
加えれば原価が上がってしまう。

原材料費が高まれば、その分の
利益を損なってしまいますよね?

標準化の一例として・・・

では、どうするか?
例えば、セットメニューにビールを加え、
代わりに、ビールの場合、+αの金額をもらう。

あるいは、セットメニューを頼んだお客さん
には、ビール自体は通常価格とし、その代わりに
小鉢を一品サービス、なんていう手もあります。

セットにビールを加えたり、
小鉢をつけたりすれば、利益率は
下がりますが、利益額がアップ

それに、ビールを頼むということは、
さらに追加でアルコール類を飲んで
くれる可能性だってありますよね?

こういった仕組みを作ってしまえば、
従業員誰もが、どのようなお客さんにも
均一のサービスを提供可能。

標準化はとても大切ですが、
それもお客さんあってのこと

ですから、作ったマニュアルに改善の余地が
あれば、そこは知恵だしベストタイミングかと。

PS

マニュアルって、従業員からすると、法律の
ような強い強制力を持つ存在となりがちです。
それに対し、「もの申す」のは勇気の要ること。

そこで必要となってくるのが、
上の人の『聞く力』です。

お客さんの声が現場で止まってしまっては
サービス向上につながりませんよね?

そういう意味でも、日頃から従業員が上に
なんでも話せる雰囲気作りは、超重要かと。

PS2

関連する以下記事も併せご覧ください。
お客さんの要望には応えるべき!?

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