集客におけるフロントエンド・4つの視点

From:伴走(Together Run)金子誠志

前回、お客さんを集めつつ利益を確保
していく手段についてお伝えしました。

それがフロントエンド/バックエンド
を組み合わせる、という手法。

フロントエンド(FE)が集客商品、
バックエンド(BE)が利益商品、
ということもお伝えしました。

今回は、その中身ということで、まずは
FE(フロントエンド)にどういったものが
相応しいか、ポイントをお伝えしましょう。

扱う商品で異なるFEの目的

最初にFEの目的です。
それは扱う商品・サービスにより
2つに分けられます。

1)低単価・多頻度購入品の場合
<FEの目的>来店促進
<例>飲食店/スーパーマーケットなど

商品単価1,000円以下のものが中心の場合、
来店すれば、FEをきっかけに他のものを
ついで買いしてくれる可能性が高まります。

そういったビジネスでは、目玉を設け、
お店に来てもらう
施策が欠かせません。

スーパーマーケットの特売品、マクドナルド
の100円コーヒー、ワンコイン(500円)
ランチなどがこれに当たります。

2)中~高単価・少~中頻度購入品の場合
<FEの目的>新規客=見込み客獲得
<例>サービス/健康食品/住宅販売など

一般にFEというと、
新規客獲得が目的となります。

無料体験/無料サンプル/一ヶ月お試しなど、
その内容はさまざま。

この場合、FE/BEの関係性が
なにより重要です。

FEで検討すべき4つの視点

では、どういったものをFEにすればいいか?
決めるにあたっては、以下4点を
検討する必要があります。

1)BE(バックエンド)につながるものである

FEの最終目的は、
BE(利益商品)を購入してもらうこと。

したがい、BEと関連性が薄ければ、
いくらお客さんが集まっても
BEの販売につながりません

例えば、注文住宅の受注を目指す会社が、
「10,000円相当の和牛、もれなくプレゼント」
と謳って、お客さんを集めたとしましょう。

すると、家は買えないけれど肉は食べたい、
という肉好きなお客さんが集まる可能性大。
それでは、ムダな投資となってしまいます。

ですから、BE購入の可能性があるお客さんが
集まるFEを考えなければなりません。

注文住宅販売なら「1000人のお客さんから
聞いた『失敗しない注文住宅7つのポイント」
という冊子を配るなどが挙げられます。

2)お客さんが欲しいものである

上述した注文住宅販売の冊子がそうですが、
それをお客さんが欲しいと思わなければ、
FEとして機能しません。

例えば「住宅職人が語る住宅業界の裏側」
という冊子を作ったとしても、見込み客と
なりそうな人は興味を示さないでしょう。

ですから、対象となるお客さんが
「それ、欲しい」と思うもの
でなければ、
意味をなしません。

3)わかりやすいものである

売り手側が価値を感じているからといって
買い手側も同じように価値を
感じるとは限りません。

仮に、ウォーターサーバーを販売する会社が
一本10,000円する天然水を1,000円で提供、
とFEに謳っても反応は期待できないでしょう。

それはお客さんがその天然水の価値を
瞬時に理解することが難しいから。

ですから、ぱっと見でお客さんが
その価値を「いいかも!」と思うような
もの
である必要があります。

4)FEが有料の場合、BEに高い価値がある

特にサービス系においては、FEの価値・価格と
BEの価値・価格の差が納得できるものでなければ
BE購入後、クレームとなる可能性があります。

FEを有料で提供すると、どのくらいの費用を
払えばどのくらいリターンが得られるか、
お客さんは勝手に判断します。

BE購入後、お客さんが勝手に期待した価値を
下回れば、悪評が立つなどトラブルに
発展する可能性も否定できません。

少なくともリピーター化する可能性は
なくなりますので、この点は要注意でしょう。

4点を検討し、現状商品に適切なFEが
見つからない場合、新たにFEを
作る必要も
でてきます。

繰り返しますが、FEは集客商品、
利益を追求せず、見込み客が集まることを
最優先に検討すべきもの、といえます。

PS

FEをなににするか、どう提供するかによりますが、
お客さん情報を集められるなら可能な限り
集めておくべきです。

そうすれば、後々のフォローが可能。
名前・住所・電話番号・年齢・誕生日など、
無理のない範囲で収集されるとよろしいでしょう。

PS2

本内容の続きである、以下記事もぜひご覧ください。
マーケティングにおけるバックエンドの考え方

関連記事