フロントエンドとバックエンド

From:伴走(Together Run)金子誠志

フロントエンド(FE)とバックエンド(BE)、
この2つの言葉をご存知ですか?

元はIT界で使われていた言葉のようですが、
今はマーケティング、集客の世界でも
使われることが増えてきました。

これ、正確いえば、フロントエンド商品、
バックエンド商品のことを指します。

集客で外せないキーワード“FE/BE”

この2つ、集客を考える上で、厳密には、
利益を確保する上でとても大切な概念となり
ますので、今日はそれを説明させてください。

耳慣れない言葉かもしれませんので、
言葉自体は忘れていただいて構いませんが、
考え方だけは確実に記憶に留めて欲しいです。

まずはその意味から。
日本語に直せば、フロントエンドが“集客商品”、
バックエンドが“利益商品”となります。

つまり、扱う商品・サービスを一律に
捉えるのではなく、その位置付けを明確に
し、
積極的に使い分けよう、という発想です。

例を挙げた方がわかりやすいと思いますので、
身近なものを中心に列記しましょう。

フロントエンド=集客商品とは・・・

例えば、スーパーマーケットの特売品。
「これで利益があるの?」と思える価格が
付けられていることがありますよね?

こじゃれたレストランもお昼には、
リーズナブルなランチセットを出している
お店が少なくありません。

英会話や各種の教室のチラシを見ると、
“無料体験会開催中”といった言葉が
躍っているのを見かけませんか?

通販系の化粧品や健康食品の場合、
お試しセット、あるいは無料サンプルが
当たり前になりつつあります。

他にもたくさんありますが、
こういったものがフロントエンド、
つまり集客商品と呼ばれるものです。

目玉商品、あるいは客寄せパンダと
いった方がぴったりくるでしょうか?

どのようなビジネスもお客さんが
いなければ成り立ちません。

ですから、お客さんが「それなら利用して
みようか?」と思える特別条件を提示する
こと、それがフロントエンド
です。

赤字が一般的なフロントエンド

実際、スーパーマーケットの特売品は
ほとんと利益がないといわれています。
ランチ営業も薄利のお店が多いとのこと。

まして、無料体験や無料サンプルの
場合、企業側は明らかに赤字。

体験会といえども、会場代や人件費、
チラシをまけば、その費用がかかります。

他に収益を確保している事業があれば
やりくりできますが、中小企業や
小規模店の場合、それは難しい。

そこで登場するのが、
バックエンド、つまり利益商品。

バックエンドが会社の存続を左右

スーパーマーケットに出向けば、
ついで買いが生じることも多いでしょう。

ランチを食べたら思った以上においしかった
ので単価アップする夜に再びその店に足を
運ぶことだって考えられます。

無料体験に参加した人の内、
何人かは入会するかもしれません。

無料サンプルが届いた人の中には、
定期購入に申しこむ人もいるはず。

つまり、フロントエンドでお客さんを集め、
バックエンドで利益を確保する
、という
のがこの発想のポイントなんです。

FEとBEはセット設計が不可欠

さて、実は問題はその先にあります。
というのは、フロントエンドとバックエンド
の関係性を十分に考えなければならないから。

バーゲンハンターという言葉、ご存知ですよね?
お買い得品だけを手にし、店を後にして
しまう人達のことをこう呼びます。

どんなに注目されるフロントエンドを用意
したとしても、それがバックエンド購入に
つながらなければ、ビジネスは成り立たない。

ですから、フロントエンド、つまり目玉を
検討する際は、それをどうバックエンドに
つなげるかを一緒に考える必要がある
んです。

これをしないとただの
赤字垂れ流しになりかねません。

ところが、私がコンサルをさせていただくと
その設計がなされていない、あるいは
不十分、ということが少なくない。

結果、思うようにお客さんが集まらない、
あるいは売上はあるのに利益が乏しい、
という状態に陥ってしまいます。

では、どのように設計すればいいか、
次回はその辺りをお伝えしようと思います。

PS

特にサービス系のビジネスの場合、
どうバックエンドにつなげるかが
先行きを大きく左右します。

あなたのビジネスの
フロントエンドはなんですか?
バックエンドとつながっていますか?

これ、数日かけても悩む価値がある
テーマだと思いますが、いかがでしょう?

PS2

本内容の続きである、以下記事もぜひご覧ください。
集客におけるフロントエンド・4つの視点
マーケティングにおけるバックエンドの考え方

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