売れる商品と売れない商品の違い

From:伴走(Together Run)金子誠志

ご覧のように今回は
食べ物の写真を載せてみました。
それには理由が2つあります。

1つ目は、いつもと雰囲気の違う写真で
あなたの目を引きたかったから。

もう1つは、この写真が集客における重要な
メッセージを含んでいるため、それを
お伝えしたかったからです。

これ、見ての通り、ポテトの写真なんですが、
実はあるファミレスのポテトなんです。
どこかといいますと、サイゼリア。

もう1枚、こちらの写真もご覧ください。

1

細かく見ていただくと、わかると思いますが、
お皿の縁のデザインが一緒ですよね?
こちらも同じサイゼリアのポテト。

なぜ、サイゼリアはポテトを変えたか?

さらにじっくり2つの写真を見比べて
いただきたいのですが、ポテト一つひとつの
大きさが全く違う
のがわかりますか?

お皿の縁のデザインとポテトの大きさを
比較していただくと、その差がわかって
いただけるかもしれません。

冒頭に掲載したポテトのサイズに比べ、後から
載せた写真のポテトは、個々のサイズが半分ほど。

実はつい最近(2018年10月中旬)、
サイゼリアのポテトが変わったそうなんです。

冒頭の写真は、変更後のサイゼリアのポテト。
下の写真は同じ日のメニューに掲載されていた
ポテトなんですが、まだ前のままだったんですね。

今回変更されたのは、
大きさだけではなかったそう。

詳しくはわかりませんが、
その製法も変えたんだとか。

なぜサイゼリアは、ポテトの
大きさや製法を変更したのでしょう?

ポテトは飲食店にとって人気メニュー

少し話が逸れますが、ポテトって
ファミレスやファーストフード店(FF)
では、安定の人気メニュー。

マクドナルドが「ご一緒にポテトはいかが
ですか?」と勧めるのは、単価アップのため
ですが、一定の人気・需要があるから。

コーヒーを頼んだお客さんに
「ご一緒にビッグマックはいかがですか?」
といっても購入される可能性は低いでしょう。

でも、ポテトなら「じゃあ、それももらおうか」
となる可能性が十分にあります。

そんな人気のポテトなんですが、実はサイゼリア
のポテトは、あまり評判がよくないとのこと。
理由は「ポテトらしくない」というもの。

揚げるVS.焼く

ファミレスやFFなどのお店のポテトって
正確にはフライドポテトっていわれますよね?
つまり揚げているわけです。

一方、サイゼリアのポテトは「ポテトのグリル」
という品名の通り、焼いている。

結果、とってもヘルシー。
サイゼリアのポテトは366kcalしかありません。

例えばマクドナルドのポテトは
Mサイズで410kcal、Lサイズなら517kcal。

ガストの山盛りポテトに至っては、
なんと700kcalもあります。

このように、健康面から見れば、サイゼリアの
ポテトに軍配
が上がりますが、そうはいっても
お客さんの反応は上述の通り、今一つ。

サイゼリアの店員さんに、ちらっと
うかがったところ、そんなことが今回の
製法含めた変更の背景にあった様子。

優れた商品VS.欲しい商品

なにをお伝えしたいか。
本日のテーマは、『売れる商品と
売れない商品の違い』。

売り手側から見て、どれほど商品・サービスが
優れているように思えようと、それをお客さん
が評価してくれなければ、売上に繋がらない

日本人の肥満率は、世界的に見れば低いですが、
特に男性は長期的には、肥満の人が増えており、
厚労省の発表では直近は3割を超えました。

つまり男性の3人に1人弱が
肥満、という状況下にあります。

そこから考えれば、低カロリーのものが
“優れた商品”ということになりますが、逆に
それが不人気の原因に
なることもあるわけです。

さて、あなたの扱う
商品・サービスは優れたものですか?
もちろんYESだと思います。

では、それをお客さんは望んでいますか?
お客さんが買うのは、優れたものではなく、
“欲しい”もの
、これ、超重要ですね!

PS

サイゼリアで低カロリーポテトの
人気が今一つなのは、客層との
アンマッチもあるでしょう。

低価格ということで、どちらかといえば
若い人が多いですが、彼等は健康より味や
ボリュームを優先する傾向にあります。

でも、最近はワインのチョイ飲みなど、
年配者の利用も増えている、とのこと。

ですから、例えばそういった方達に低カロリー
の品として専用メニューを用意し訴求する、
という手もあるように思いますが・・・。

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