お客さんへのメッセージは何を書くべきか

From:伴走(Together Run)金子誠志

前回、お客さんは、基本的に
あなたのビジネス(商品・サービス)に
興味がない、という話をしました。

お客さんが関心を持つのは、
本人、あるいは家族など、自分に
関わることだけ。

だからこそ、お客さんの問題・欲求に関わる
ような情報を発信し、お客さんに振り向いて
もらうためのアクションが必要です。

お客さんが振り向くメッセージとは?

では、実際にどういった情報を
発信していけばいいのでしょう。

今日はメッセージの伝え方、という
テーマでお伝えしたく思います。

ところであなたはガムを
かむ習慣をお持ちですか?

習慣のあるなしは別に、「街を歩いていた
あなたはガムがかみたくなった」と
仮置きさせてください。

ふと周りを見渡すと運よく
コンビニの看板を見つけます。

そこでガムをGetすべく
お店に入りました。

レジ近くのガムの棚に行くと、
さまざまなメーカーの商品が並んでいます。

あなたは比較的よく口にする
ガムに手を伸ばしかけました。

衝動買いの経験、ありますよね?

すると、次のような文字が
目に飛び込んできたんです。

『一枚で口臭予防効果10時間』

あなたは口臭が気になっていた
訳ではありませんが、そのフレーズが
ちょっと気になってしまいました。

さらに、そのフレーズの近くには
少し小さい文字でこう書かれています。

『今なら、期間限定お試し価格!』と

「たまには新しいものを試してみようか?」
と思ったあなたは、それを手に
レジに向かったのでした。

どうでしょう、ここでは身近な商品“ガム”を取り
上げましたが、買い物などの際、予定しなかった
ものを買ってしまった経験ってありませんか?

いわゆる衝動買いってやつですね。

まずは問題をしっかり認識してもらう!

実は、我々がお客さんに伝えるべきは
まさにこういった類のメッセージなんです。

どういうことか?
説明させてください。

お客さんは、常にさまざまな
問題、欲求を抱えています。

◆健康でありたい。
◆素敵な暮らしがしたい。
◆たくましく(美しく)ありたい。etc

しかしながらそれら問題を必ずしも
強く自覚している訳ではありません

ですから、購入につなげるにはそれを強く意識し、
すぐに「解決したい」「解決しなければ」
と思ってもらう必要があります。

前回、お伝えしました通り、人は問題・欲求を
強く認識すれば、それを解決しようと
自ら行動するようになる生き物。

今回はガムを例に挙げましたが、これは
どのような商品・サービスでも同様です。

つまり、最初にお客さんに伝えるべきは
“問題提起”ということになります。

◇あなたはこんなことで困っていませんか?
◇問題を放っておくとこんなことになるかも。
◇解決したらこんな世界が待っていますよ!

今回でいえば“口臭予防”がそれに当たります。
口臭というのは自分では気づきにくく、
悩ましい上、デリケートな問題。

口臭で悩んでいるというほどではないけれど、
意識している、という人は多くいらっしゃいます。

ですから、それに気づいてもらえるよう
最初に“口臭予防”という文字を掲げ、
「あなた、大丈夫?」と問題提起したんです。

続いては解決策を提案

では、問題に気づいてもらったら、
次はなにを伝えればいいのでしょう?

問題を認識したお客さんは
「じゃ、どうしたらいいの?」となりますよね?

ですから、次にすべきは、提案。
「それなら、これを使えば大丈夫ですよ」
とお客さんに解決策を提示するんです。

今回の例でいえば、
“一枚で効果10時間”がそれに当たります。

つまり、このガムを一枚口にするだけで
一日、口臭を気にする必要がなくなります、
と商品特性をアピールする訳です。

ここまで来ると、お客さんの
購買意欲は相当程度に高まります。

ここで購入に踏み切って
くれる人も少なくありません。

が、中には「じゃあ、今度試してみようかな」
と考える人だってけっこういらっしゃいます。

「また今度!」は2度と巡ってこない

ここで大切なことが、こと販売においては
『今度』はほとんど訪れることがないという現実。

ですから、きっちりその場で購入を
決断してもらう必要があります。

そこで最後の一押し。
つまり、「今すぐに買うべきですよ」とこの場
で買うべき理由を提示
することになります。

それが“今なら、期間限定お試し価格”。
「この場で購入すればお得ですよ」と
お客さんの背中を押してあげるんですね。

ということで、お客さんへのメッセージ
を整理すると、次のようになります。

1)問題提起
2)提案(専門用語だと“オファー”といいます)
3)最後の一押し(クロージングといわれます)

今回はガムを例に挙げましたが、いわゆる
提案型商品の場合、問題提起の部分で
しっかり説明しなければなりません

一方、今回のガムのように比較的リーズナブル、
あるいは家電製品の買換えのように購入自体に
抵抗がない場合、提案内容が重要
になります。

ということで、お客さんに情報発信する際は、
「問題提起→提案→最後の一押し」という流れ
を意識していただくとよろしいかと。

PS

念のために記しますが、今回取り上げた
『一枚で口臭予防効果10時間』というのは、
私が勝手に作った架空のガム。

ですので、間違っても
ググったりしないでくださいね(笑)。

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