3ステップで考える競合他社との差別化法

From:伴走(Together Run)金子誠志

あなたが扱う商品・サービスは、
どの程度、競合がいますか?

今はなにか気になることがあれば
すぐにネットで調べる時代。

どれほどごひいきにしてくれる
お客さんであっても、あなたの競合を
チェックする可能性は十分にあります。

結果、競合の方が良さそうだ、
あるいは競合も試してみようか

と思われる可能性もありますよね?

気がつけばお客さん流失!?

「最近、○○さんの顔を見ないな・・・」
と思ったら、他社に流れていた、
なんてことだって起こり得ます。

そうならないためには
どうすればいいでしょう?

ということで本日は、
競合他社との差別化がテーマ。
以下3ステップによる点検がおススメです。

1)差別化の内容
2)差別化の価値
3)差別化の伝達

それぞれ説明しましょう。

1)差別化の内容

コンサルさせていただくと、多くの経営者が
「うちには、差別化っていえるほどのものは
ないですよ」
とおっしゃいます。

謙遜があるかもしれませんが、
実際どうなのでしょう?

少なくともお客さんが来てくれる、
ましてリピートしてくれるなら差別化
されていると思って間違いありません。

商品・サービスそのもので
差別化できていればいいですが、
今は似たようなモノがあふれています。

ですから、意識的に違いを生み出し
実践していかなければなりません

例えば、笑顔であったり、
「こんにちは」などの元気な声がけ
でも十分な差別化になります。

これならコストが
かかりませんし・・・。

ポイントは、どこで差別化するか、
意図的に取り組む、ということ。

「これはうちの売りだ」という点を
意識して打ちださなければならない。

その上で会社として
そこに注力する必要があります。
個々人の力量に頼ってはいけません

例えばサービス業なら店員の誰もが笑顔、
かつ元気にあいさつしてくれるだけで
十分に魅力を感じませんか?

なにで差別化するかを明らかにし、
それを内部に徹底する、それが基本です。

2)差別化の価値

ところで1)の差別化の内容に
お客さんは価値を感じてくれるでしょうか?

あなたがどれほど価値あることだと
思っても、お客さんが同じように
価値を感じるとは限りません。

ある飲食店経営者は、
お客さんが自ら餃子を焼くという
スタイルのお店を始めました。

普通の餃子に比べると価格は2倍近い
ですが、食材にこだわった一品、かつ
自ら焼く楽しさがある、と考えたようです。

しかし、そのお店は
半年と持ちませんでした。

周辺はラーメン店や餃子店が
あちこちに点在する地域。

ですから、餃子に対する
需要は十分にあります。

でも、そのお店は、オープン直後こそ
にぎわったもののそれ以降は
閑古鳥が鳴く状態でした。

そのお店は自分で餃子を焼きながら
ビールなどを楽しんでもらう、という
コンセプトでしたが、お客さんは学生中心。

2倍の値段を出してまで
自前で焼く餃子を食べたいという
需要は少なかったのでしょう。

このように、差別化の際は、そこに
お客さんが価値を感じてくれるか
どうかを吟味する必要があります。

3)差別化の伝達

あるエステサロンは施術前後に
出すお茶にこだわっていました。

季節に応じ、常に複数のお茶を用意。
器にもこだわる力の入れようでした。

経営者は、施術前後にくつろいでもらうには
ハーブティーなどのお茶を楽しんでもらう
のが一番と考えていたんです。

そういったポリシーを実践してくのは
特に中小の会社の場合、素晴らしいこと

問題はそのアピールにありました。
その経営者は、お茶でお客さんが
癒されてくれればいいという考え。

もちろん、お茶の味や香り自体で
癒される効果はあるでしょう。

実はその経営者は、それらお茶を
自分が旅行した際などに現地で
吟味し、直接仕入れていたんです。

つまり、自信の品々を提供していた、
ということになります。

でも、残念ながら、そういった裏事情は
一切外に出していませんでした。

そこで、お茶にまつわる裏話などを
ティールームで紹介するように
したところ、これが大反響。

「このお茶を譲って欲しいんですが」
というビジネスにまでつながりました。

あなたが差別化と考えることは
お客さんにしっかり伝えていますか?

「きっとお客さんはわかってくれる!」
なんていうことはありません。

何度となく繰り返し伝え
始めてわかってもらえる。
それが現実です。

ということで、内容、価値、そして伝達。
差別化については、3視点でチェック
されるとよろしいかと・・・。

PS

以前に仕事で伺っていた卸売りの会社は
事務所に伺うと、仕事中の人も手を止めて
「いらっしゃいませ」といってくれていました。

これが実に気持ちいいんです。
というか、こっちが恐縮するくらいに
それが徹底されていました。

当時は卸売り淘汰がいわれていた頃。
ところがその会社は順調に業績を
伸ばしていたんです。

もちろん、営業努力もあったでしょうが
あの丁寧な対応がお客さんの信頼(差別化)
になっていたのは間違いないでしょう。

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